2025年2月26日水曜日

映画「教皇選挙」

映画「教皇選挙」
監督:エドワード エルガー
2025英国アカデミー賞作品賞受賞作
ロレンス枢機卿:ラルフ フィネス
ベリーニ枢機卿:スタンレィ ツッチ

バチカン教皇の死に伴い、教皇の信認を得ていたロレンス枢機卿が、教皇選挙の指揮を執ることになった。
教皇の死後15-20日のうちに世界から集まってきた120人の枢機卿の中から、選挙で3分の2の得票を得た新しい教皇を選び取らなければならない。世界で14億人の信徒を持つバチカンの元首、ローマ教皇の選出だ。
システイン教会は、選挙のために外部からは閉ざされ、密室で枢機卿だけで協議がなされる。4人の候補者がいる。米国人のベリーニ、カナダのトンブライ、イタリア人のテデスコ、とナイジェリアのナデイミだ。3分の2の得票数が得られないたびに、票は燃やされて黒い煙となって、システイン教会の煙突を見上げている信者たちを落胆させる。候補者同士の陰での争いが始まっている。互いの過去や落ち度が醜いスキャンダルとなって流布される。

まず女性問題でナイジェリアの枢機卿が候補を落とされ、次に金銭の横領でカナダの枢機卿が落とされる。おりしも,教会付近でイスラム教徒による爆破事件が起こり,怒ったイタリアの枢機卿が取り乱し、これは宗教戦争だとイスラム教信徒を侮蔑する差別発言をして人格を疑われる。
そこで立ち上がった、アフガニスタンのカブール出身の枢機卿がクリスチャンの原点に立つ感動的な発言をして、彼が新教皇に選ばれる。人格的にも彼は申し分ない。
しかし降ってわいたように、彼の秘密が暴かれる。秘密を追及するロレンスに向かって、彼は自分が神によって生まれ、神によって作られた人であると言いロレンスを説得する。
というストーリー。

一貫して選挙を取り仕切るロレンスの苦悩が描かれる。新事実が現れるたびに事実を追求し候補者を一人ひとり落としていく。そのたびに苦悩する。正しい判断をきちんと出していくロレンスは、まるで映画の中でキリストのようだ。ラルフ フィネスは苦悩する男を演じる適役と言える。
俗に、人は「セックス」と「金」で堕落するものだが、映画でもそれだけでなくむき出しの人種差別意識まで、崇高であるはずのバチカンの枢機卿の世界でも存在する俗っぽい姿が描き出されていて、残念極まりない。現実では、こんなであって欲しくない。

しかし現実に、ドイツ出身の前教皇も、小児性虐待に関与していた過去がずっと囁かれていた。また、
オーストラリア人で現教皇から全信頼を得て、バチカンの財務長官まで勤めていた、ジョージ ペル枢機卿も、2019年小児性的虐待で逮捕され、6年の禁固刑を言い渡され、実刑に服していたが2020年最高裁で逆転無罪となり釈放された。彼がレイプした少年の1人は自殺し、生存者が訴訟を起こした。
バチカンは公式に、被害者に謝罪すべきだった。
また、世界でも最も豊かな財政を持つバチカンの財務に常に不正が囁かれている。それを止めたいなら財政を公表すべきだ。

ここで、カトリック聖職者が男性ばかりで、結婚は許されないという何百年の歴史に終止符を打つべきではないのか。このまま男だけをトップに立たせるのか。
このまま聖職者による少年少女へのレイプを許すのか。
子供の従順さを利用して個人の欲望を果たすことで、子供を裏切ることは何よりも重大な犯罪だ。
また、このまま教会は、トランプ大統領と同じに「世界は男と女しかいない。」と断言するつもりか。間違っている。この世には男でも女でもない人が沢山居る。数万人に一人の割に、子宮も精巣も持って生まれる人がいる。多くは普通に生活し問題なく結婚する。あなたのとなりにも、そのような人が居て、知らないだけであなた自身がそうした人であるかもしれない。だから差別をしてはいけない。世の中は男と女しかいなくはないのだ。神はそのような人を、人として造られた。

カトリック教会は、変わらなければいけない。それを映画の最後でラルフ フィネスが、穏やかな笑顔で空を見上げ、やっと煙が上がって人々が喜び歓声を上げるシーンで語り掛けている、と私は解釈した。



2025年2月23日日曜日

映画「ブルータリスト」

映画「ブルータリスト」
上映時間200分、途中で15分の休憩が入る長編映画。
監督:ブラデイ コーベット。2024年ベネチア国際映画祭、銀獅子賞受賞、主演のエドリアン ブロディは、今年の英国アカデミー主演男優賞を受賞し、アカデミーでも候補作になっている。
美男とは程遠いワシ鼻、「八」の字の眉毛、これほどユダヤ人の典型的な顔の男優はほかになく、「戦場のピアニスト」では忘れ難い優れた作品を主演した。今回もピアニストに続いて、ホロコーストから生還した男の役を演じている。

映画はナチの嵐を生き延びて、難民としてアメリカに渡ってきた人々が、運ばれた船から自由の女神に迎えられ、喜び涙して激しく抱き合うシーンから始まる。しかし、彼らが船底からみたのは、逆さの自由の女神だ。行く先の困難を暗示しているかのようだ。

ポーランドのワルシャワで図書館や市庁舎などを設計、建設したキャリアを持つ建築家ラズローは、戦直後の混乱の中で妻と離れ離れになってしまった。到着したアメリカで富豪の実業家ハリソンに出会い、彼の妻を探し出しアメリカに呼び寄せる事を引き換えに、ハリソンの望む母親の名を冠した礼拝堂を建設することを約束する。

ラスローは依頼に合わせて巨大な街のコミュニテイ全体に貢献できるような、図書館やジムやプールを備えた教会の図を描く。建物の上の窓からは、正午と夜明けの光が差し込むと、教会の教壇に十字架の光が現れるような工夫を凝らしてある。
ラズローはナチから生還してきたが、深い傷をもっていて、生きることを渇望している。彼の激しい性愛も、絶望と苦渋の性愛も、アルコールやドラッグで踏み外さないと正気を保っていられなくなる精神の弱さも、ただただ痛々しい。

題名のブルータリストは、残酷な人の意味だが、この映画では建築様式を言う。フランス語で生のコンクリートを(BETON BRUT )というが、ロココ調などの装飾を凝らした様式ではなく、コンクリートを打ちっぱなしにして壁にペンキを塗らない、モダンで無駄のない建物のことを言う。このようなヨーロッパから来たスタイルや知的なラスローに、アメリカ人の依頼者は、優位性と同時にコンプレックスを持っている。

監督は若干36歳、今後が楽しみだ。映画の初めから終わりまで音楽の使い方が秀逸。不協和音の連発と、同時に流れる音楽に工事現場のくい打ちの音か製鉄所の雑音のような音が、低音に流れていて不安感を呼び起こす。楽しい映画じゃない、と主張しているようだ。

ナチズムによるユダヤ人迫害の歴史は、これまでも数々の優れた映画を生み出して生きた。
エドリアン ブロディの「戦場のピアニスト」、メリル ストリープ主演の「ソフィーの選択」、ケイト ウィンスレット主演の「愛を読む人」、ロベルト ベニーニ監督主演の「ライフ イズ ビューテイフル」、どれも忘れ難い名作だ。
600万人の殺された人々にはそれぞれ600万の「語り」があっただろう。600万人のユダヤ人の悲劇を言うなら、いま、このときに5万人のパレスチナ人はどうか。5万人の語るべきストーリーがある。自分たちの祖父や祖母が過去に痛みを受けた人々が、なぜパレスチナ人の痛みを自分の痛みとして感じられないのだろうか。



2025年2月17日月曜日

USAIDシャットダウン

米国大統領就任式で、新設された政府効率化庁のイーロンマスクが、スピーチのあと人々に向かって異様な敬礼をした。この日、トランプ大統領が矢継ぎ早にサインした沢山の大統領令の内容に、度肝を突かれた世の人々は、マスクの行状などに大して驚かず、話題にならなかったが、そのまま気にせずに通り過ぎてしまいたくない。
豪州では公共の場でナチのシンボルの鍵十字や、ナチ式敬礼をすることは刑法で禁じられている。違反者は1年の実刑と罰金230万円ほどが科される。

右手を胸に当て、腕を伸ばし手のひらを下に向けてから右上に掲げるナチス式敬礼の起源は、ローマー帝国のカイサルにある。 
カイサルは、ルビコンを超えアジア、北アフリカにヨーロッパのほとんどの国々を支配下に置いて、ローマに凱旋した時に、熱狂するローマの人々にこの敬礼で応えた。凱旋パレードは、背中に高く松明の火が燃える象の行列に導かれ元老院議員、楽隊、戦利品を陳列した馬車、捕虜になった敗者を載せた馬車があとに続き、兵士や市民にはボーナスが与えられ、祝宴は4回続いたという。コロシアムではテビレ河の水が引かれて海戦ショーや、剣闘士の剣技、400頭のライオン狩りを人々は楽しんだと伝えられている。

で、、、カイサルの真似をしたマスクだ。就任後、彼の最先鋭の
部下を連れてUSAIDに乗り込み、そのメインコンピューターの情報にアクセスして内容を検討ののち、大統領にシャットダウンするようにアドバイスしたという。
USAIDは1961年、ケネデイ大統領が393憶ドルを計上して創出された組織だ。1961年11月に人類学者を装った(確認できるだけで)12人の米国人スパイが南ベトナム中部山岳地帯に入った。彼らは200万人の文字を持たない山岳民族でベトナム政府に不満を持っていた。それを組織化して低地に住むべトコンと戦わせてベトコンを全滅させてべトナム政権を乗っ取る、というケネデイ大統領による分裂支配の実験だった。1962米国は南ベトナムに宣戦なしの戦争に入った。米国はこんな汚い手で、傀儡の反共サイゴン政府を作ったが、結果は散々たるものだった。ベトナム人によるベトナムは、他国がどんなに資金と武力をを投入しても民族独立の志を奪うことはできなかった。

その後、USAIDは、米国が仕掛けたすべての戦争に、CIAとともに、CIAの手足となって関わってきている。
1999セルビア攻撃、2003イラク攻撃、2011アフガニスタン侵入ではケシ栽培に関わった。2011リビア政府崩壊、ベネズエラの反チャベス運動、ブラジルのボルセナロ支援、中国武漢に生物研究所に出資してコロナ研究に力を入れ、2014ウクライナでマイダン革命を主導し、2021アゾフ連隊を支援した。

USAIDが、難民支援で救った命は数えきれないとしても、組織自体が望む望まないに関わらず、「世界で他国の政権転覆」と「内政干渉」に利用されてきたことは事実だ。最貧国を援助すると言うことは、それぞれの国の特殊性、国内事情やそれを握る経済構造に精通する必要がある。そういった情報は、軍や帝国主義者が最も欲しい情報でもある。良かれと思って援助することが、腐敗した新たな権力者を作り出す。また、どんな組織も大きくなって、豊富な資本がつくと腐敗する。組織というものが、必ず大きくなると腐敗するものだと言う事実を忘れてはならない。

ワシントンでのトランプの就任式に、アマゾンのジェフべゾズも、メタプラットフォームのマークザッカーバーグも、トランプに100万ドル寄付した後、式に同席していた。この2人の男たちのトランプへ忠誠を誓う態度の豹変は、ただの損得勘定だけではなかった、と思う。
カイサルも、ローマで暗殺されたあとは、しばらくはその死体を放置されたのである。

写真は都庁の建物に映し出されたゴジラ。会えて嬉しかった。



2025年2月7日金曜日

日本旅行 その3

上野のホテルから新宿のホテルに移ったら、フイリピンに滞在していた教授こと、山田修さんがマニラから着いたその足で会いに来てくださった。

私のたっての願いで新宿の長崎ちゃんぽん皿うどんで、家族全員と会って、旧交を温めた。彼とのなれそめは、とマゴに聞かれて35年前のこと、すっかり忘れていたがようやく思い出した。娘たちがマニラインターナショナルスクールで学んでいた頃、そこでわたしは午前中は中学生、午後は高校生にバイオリンを教えていた。マニラで日本語の新聞を発行して編集記者だった彼が、音楽室にインタビューに来たのだった。音楽の話をロクにせず、「なぜ塩見孝也がブンドを割って赤軍を作ったことが間違いだったのか。」とか「新左翼がコケたのは当時の党派が子細な戦術の違いで分裂したことに全責任がある。」とか、しっぽり2-3時間話した記憶がうっすら。彼は何でも知っている。わからないことがあって調べるのがめんどくさかったり難しい時、聞くと何でも教えてくれる。わたしの百科事典だ。

翌日は6人で明治神宮におまいりした。神道と仏教の違いが良くわからない義理の息子スコットに、神道がいかにかつての大戦で現人神天皇が300万の国民の命を奪ったかを言及し、神宮の森は残すべきだが、神道は過去の遺産でお伽話にすぎないと説明。その足で原宿、竹下通りに出て、ドーナッツを買って公園で食べ、古着など見た。15歳のマゴが気に入ったジーンズをみつけられて良かった。女子組が買い物にうつつを抜かしている間、男子組は自転車を借りて代々木公園を走り回り、それでもエネルギー持ち甘してバッテイングセンターで大汗をかいていた。スコットは毎朝みんなが寝ている間、退屈しのぎにひとりで遠出の散歩で新宿御苑を何周もしている。

次の日、次女家族は新宿からバスで富士急ハイランドで1日中遊んできた。天気に恵まれ富士山がよく見えたようだ。遊び疲れて夜暗くなってやっと帰ってきた。私と長女は新宿散策、紀伊国屋、世界堂、伊勢丹、追分団子,高野フルーツパーラー、カフェでカニの身が沢山入ったパスタをやっつけた。
翌日は銀座に出て、新しいビルのGSIX, ソニービル、和光、三越、よしのやの靴、MUJIホテルなどなど見たのあと、銀座4丁目の「ライオン」でビールとジャーマンソーセージを食べた。むかし大学でマスコミを学び、当時銀座5丁目にあった新聞社に勤めた。昼飯はいつもライオン、仕事帰りには一緒に採用された5人の新人仲間で上司の悪口を肴に飲んで食べた。1年後セクシャルハラスメントを会長から受けて退職し、女性がずっと働ける職業を、と思って大内兵衛のアドバイスに従って美濃部都政が作ったばかりの看護学校に行きナースになった。今も75歳現役ナース。人生わからないものだ。
娘たちはマゴ達をホテルに残して夜、西口夜店通りからゴールデン街まで足を伸ばして焼き鳥とビールを楽しんでいた。

最後の夜は都庁のビルのゴジラ放映を見て、寿司よねがみでコース料理を食べ、翌朝ホテルにスーツケースを預けて「渋谷スカイ」に行った。素晴らしい眺め。しかし、東京を上から眺め、これから大地震や原子力発電所の事故が起きたら人々はどこに逃げたら良いのだろう、東京の緑の少なさに唖然とした。

空港行のバスを待つ間、吟遊詩人スーマ―さん(Masaaki Sudo)さんがわざわざ横浜から飛んで会いに来てくれた。自分の作った歌をマイクを通さずに伝えられる距離で語り弾きをしている稀有で貴重な人。「寒弾」というエッセイを毎月書いて印刷して全国、全世界の根強いファンに郵送している。画家たちとも交流があって「寒弾」の表紙はいつも斬新な絵だ。彼と話していると、声そのものに優しさと思いやりが籠っていて、心地よい。以前は帰国ごとに彼のライブで、他の友人達を集めて会っていたが、今回はスケジュールが合わなかった。
会いたくて会えなかった方々、Green Design Work の平山さん、村松ゴン、父のお弟子さんたちなど会えなくて残念だったけど、こんどまた。
写真は渋谷スカイ



2025年2月6日木曜日

日本旅行、その2

今回の日本旅行は1にも2にも長女が半年かけて、情報収集や計画を作ってくれたおかげで、事故もなく18万円の旅行保険を使うこともなく最小限の時間で最大限の観光旅行ができた。プロの旅行コーディネーター並みにホテルや新幹線、レストランの予約もシドニーでやっておいてくれて、選ばれた店で食べた食事や、おやつに「ハズレ」はなかった。感謝だ。

ナスパ新潟越後湯沢でスキーと温泉三昧をしてから、新幹線で上野のホテルへ。上野は、娘たちが生まれた文京区千駄木に近く、昔は幼い娘たちを自転車の前と後ろに載せて、上野動物園や不忍池、松坂屋や博物館に行き、1日遊んできた場所だ。私たちの裏庭のようなものだった。

アメ横で買い物を楽しんで、もんじゃ焼きやウナギや日本風洋食を食べ、私が子供の時から親しんできた西洋美術館に行ったら人がいっぱいでチケットが売り切れと。モネ特別展をしていたらしいが、そんなにモネ、日本人の間で人気者だったっけ。拒否されてびっくりしながら次女は浅草へ。釜浅で料理包丁を買い名前を彫ってもらって満足。
次の日は東京駅切手ビルの花丸寿司に直行、北海道でしか取れない新鮮で実のしまった魚介類の美味しいこと。動けなくなるまで寿司を堪能した。

それから沖縄時代からの古い友人森さんに銀座「ろくさん亭」で美味しいローストビーフをご馳走になった。料理の鉄人何とかいう人の店だそうだが、これほど美味しいローストビーフを生まれてから食べたことがない。感激だ。JALのアテンダンスを長いことされた経験で美味しい店を良く知っている。50年前女子のあこがれだった当時の花形スチュワーデス、狭いところで制服から振袖に着替えて食事をサーブするなど厳しい訓練を受け、それをリタイヤ後も仕事にしてきた人だけあって、立ち振る舞いも食べ方も早くて美しい。

次の日は新豊洲に足を運び、チームラボプラネッツで美術体験.水、光、森を体で感じる美術館、これは楽しい体験だった。
そのあとは新豊洲市場で1日中食べ歩き。魚のスープで作ったラーメンがとても美味しかった。1万5千円の茹でた冷凍のタラバガニを市場で売っているので食べたくて、でもホテルでどうやって?と未練心いっぱい、、立ち去りがたい気持ちに揺れ動きながら、ゆりかもめで帰ってきた。そして上野のホテルから、新宿のホテルに移動する。
写真はチームラボプラネッツ



2025年2月5日水曜日

日本旅行 その1

1月20日正午のカンタスエアラインで日本に向けて出発。2018年以来7年ぶりの日本。長女と、2人のマゴを含めた次女家族を連れた総勢6人で、火急目的のない休暇旅行を楽しんだ。
3年間の沖縄、8年間のフィリピン、29年間の豪国といった長い外国暮らしで、すでに両親を見送り父の遺産を受け継いだ兄とは音信不通、日本には数少ない友達が居るだけになった。

旅行目的はスキー。雪を見たことのない13歳と15歳のマゴ達にスキーを習熟させること。
残りは東京見物と買い物。
羽田に着いてJALウェストウィングホテルに1泊し、10時間のフライトで窮屈した体を休め、翌日新幹線で新潟越後湯沢温泉へ。
本当にトンネルを抜けると雪国だった。トンネルを抜ける瞬間を写真に収めようとカメラを構えていた次女が、もうすぐ下りる駅を前に、新幹線の荷物置き場から全員分のスーツケースを出そうとみんなが、てんやわんやでカメラショットのタイミングを失ったことが至極残念だった。
宿はそれぞれの部屋から、大きな越後の山々が広がる絶景に面していて景観には申し分もない。次女家族のファミリールームもそれぞれ分かれていて広々とした良い部屋だった。

翌日はゲレンデに出て家族全員、午前午後2時間ずつのスキーレッスンを受けた。雪に触るのが生まれて初めての13歳と15歳は、驚くことに、たった1時間のレッスンで、上手に滑れるようになり、先頭に立ってリフトに乗って滑り出す。驚愕すべき彼らの運動神経は、サッカー、フットボール、テニス、ラクロス、水泳、クリケットで鍛えあげられている。スキーの先生が必死でスローダウンさせようとしても、言うことを聞かず気持ちよさそうに滑っている。それを横目に私は50年ぶりのスキーが恐ろしくて、及び腰、バランスも取れず転んでばかり、先生が付き切りでお世話してくれる。

翌日は両ひざが2倍に腫れて、早くもスキーリタイヤ。しかし、娘たち家族がスキーを楽しんでくれることが何より。今回の旅行目的は、マゴ達がスキーを滑れるようになること、これが早くも第1日目に達成された。温泉も良い。文句なしだ。

スキーのあと夜はホテルのレストランの「ふぐ鍋コース料理1人6000円」とかの宣伝には見向きもせず、街に下りて行って新鮮な魚介類の寿司を思い切り食べた。13才のマゴが急に黙って食べなくなったので、気になっていたらワサビのいっぱいついたマグロを思い切り食べてショック状態だったのだ。注文はテーブルに着いているアイパッドでするのだが、子供の時に日本を離れた次女が「わさび無し」という漢字の意味を誤解して、子供たちにはわさび無しを注文したつもりでわさび付きを注文していた、という訳。そんなこんなで、街では連日、寿司や蕎麦や海老や新潟湯沢の名物を堪能した。
スキーをリタイヤした私は、ホテルのジムで泳いだり歩いたりしていたが、プールがスキーのゲレンデが見渡せる広く大きな窓に面していて素晴らしい眺めだった。スキーリタイヤ後も満足だ。



2025年2月4日火曜日

シドニーに旅行からかえってみたらば

何年かぶりに2週間ほど日本に帰国して、その半分をスキー、あと半分を新宿で遊び惚けてきて、昨夜遅くシドニーに戻ってきた。
久しぶりに少しは現金も必要かと思って銀行のATM自動支払機で300ドル下ろそうとしたら、150ドルしか出てこない。頭にきて、雪男並みの歩調で銀行の中に入ってモンクを言ったら、15分待たされて、真っ赤な爪で2重につけまつ毛したおねえさんが、まず開口一番「機械だってまちがえますからね。」だって。
いきなりケンカを売ってきた。「機械だからまちがえてもいいのか?」と問うと、「機械が間違わないとでも言うの?」と宇宙人でも見るような顔でのたまう。オーストラリアで一番大きな信用第一の銀行で、私は30年近くのお客様で、自分のお金を下ろそうとしてポンコツ機械から150ドルしか出てこなくて、でも300ドル引かれている。客を15分待たせて、間違いを機械のせいにして、残りの150ドルは1か月間の調査の上、私の言い分が正しければ150ドルを口座に返します、だと。

怒りながら150ドルポケットに入れて、しばらく休んでいたジムのプールで泳ごうとしたら、2週間ジムに来られない間、メンバーシップを維持するための手続きを依頼していたができておらず、2週間で50ドルが取られていて、また怒り爆発。「どうして?」と聞くと「コンピューターも間違えるからね。」と、全身タットー筋肉ムキムキのお兄さんに言われた。

ボーっとしてたら、ほんの30分の間に合計200ドル(2万円)失くすところだった。そう ここはオーストラリア。鷹揚、いい加減、機械音痴、間違っても誰も謝らない国。

100円の買い物をするだけで「いらっしゃいませ、お釣りの金額は間違いありませんか、ご確認ください、ありがとうございました、またおいでください。」と言ってくれる日本のサービスと、優しいホスピタリテイを望んではいけない。昨日帰ってきたばかりなのに、もう懐かしい。涙。



2025年1月17日金曜日

イーロン マスク

世界はアポカリプス、マッドマックス化してきた。世界がどんどん野蛮になっていく。力のあるものだけが生き残り、男たちは奇妙な乗り物を乗り回してオイルを奪い合い、土地を確保するために殺し合う。
世界一の資産を持つ男がその財力を駆使して、貴重なレアメタルとオイルが埋蔵されてる地域を、調べつくして軍事力で独占する。地下資源が豊富なアフリカや南米や中国の地下資源は、赤子の手を捻るように簡単に収奪される。 グリーンランドが、米国の51番目の州になったらば、次は台湾が欲しいだろう。ついでに太平洋の島々も、ハワイを強引に独立させずに吸収したように、、。
資本主義経済の究極が、こんな平べったい貧相な顔をした一人の男に象徴される。トランプはこの男の橋渡しでしかない。
暴力と傲慢と野蛮な力によって、世界の地図が変わっていく。

だけど 
いま医療現場で働いている自分の目からみると、お金も物も土地も財力も、大切ではないと確信できる。裕福な人もそうでない人も、医療現場では全く等しく扱われる。医療現場ではまず「救命」命を助けることのために、医療チームは最大限に力を尽くす。そのつぎに救った命はそれが尽きるまで生きるための生活の質を維持することに力が向けられる。どんなに良い人も、そうでない人も裕福でもそうでない人でも処置は同じで変わらない。仮に裕福でも、病院のベッドで苦しんでいるとき、その床に上等なカーペットが敷いてあるかどうか、とか、ベッドサイドのランプが18金でできているかどうか、とか、ナースが若くて美人かどうかなんて、気にする余裕はない。

年を取れば、人は等しく病気もするし、脳も委縮する。自分で尿排便ができなくなれば、施設に入らなければならない。癌で耐え難い痛みに襲われれば、誰かしらにモルヒネを打ってもらわなければならなくなる。人は一人では生きられない。
だから
力が余っていても人を傷つけない、人の物を奪わないように心がける。
そして
苦しい時、ちょっと我儘をいっても許してくれる友達や、自分が動けなくなったときでも優しくしてくれる仲間をできるだけ自分の周りにたくさん作りたい。

エリッククラプトンの「TEAR IN HEAVEN」を歌ってみた。彼が4歳の息子に死なれたときに彼が作った歌。



2024年12月31日火曜日

2024 年の終わりに

ウクライナでは、プーシキンの宝石のような詩の数々も、ドストエフスキーや、叡知の結晶のようなトルストイの書籍も、学校や図書館から運び出され、焼き払われたのか?
もうウクライナでは、ショスタコビッチもラフマニノフも演奏されないのか? もうチェホフもゴーリキーも上演されないのか?
もうウクライナでは、ユリウス暦に従ってクリスマスを祝うことはできないのか?人々はロシア語ではなく、慣れないウクライナ語でしか語り合えないのか?

なんということだろう。戦車は、人々の支えだった宗教も文化も言語さえも奪っていく。

パレスチナでは、4万5千人以上の市民の命が奪われ、1万人の行方不明者は、爆撃で崩壊した瓦礫の下に埋まったままだ。学校も救援物資トラックも病院も爆撃され、生きながら患者たちが焼き殺されていく。シオニズムという嵐の前に、言葉もない。
資本主義経済の避けようもない帰結としての戦争。
生産したものをできるだけ高くたくさん供給しなければならず、それによって蓄積した富を増大させ経済成長する事によってのみ生き延びられる資本主義経済のシステムは、当然ながらオイル収奪、エネルギー源独占、他国侵略と戦争を産む。

トマピケデイの、「暴力装置としての国家が介入し、資本税を徴収することによって富の公平配分を実施しなければならない。」という説をお伽話として聞いておこう。
斎藤幸平の「脱成長」と、「地球をコモンとして管理する」説も意識ある世代と限られた条件と努力によって、社会を改良はできても、資本主義の国々の強奪や軍事力には勝てない。
政治も宗教も上部構造は下部構造に規定されるという厳然たる事実は、それが資本主義経済そのものだということを歴史が語ってきた。それを壊さないと殺し合いも飢えも終息しない。
Where have all the books gone in Ukraine?
Like jewels Pushkin poets, Fyodor Dostoevsky, and the enlighten Leo Tolstoy's words?
Have taken away from schools, and from libraries for burning down?
Have the Ukraine stopped listening and playing Shostakovich and Rachmaninoff's beautiful concerts?
Have the Ukraine never played Chekhov or Maxim Gorky on stage?
Have the Ukraine changed their mother tongues Russian to Ukraine language, and celebrate Christmas at Western calendar, not Julian calendar?
long time passing
long time ago?
Where 45000 Palestinian civilian, women and children gone in the Gaza Strip?
Where 10000 Palestinian missing people gone? They have been under the rubbles.
Where have the justice gone ? Where have the law gone ? Where have human conscience gone ?
long time passing
long time ago?

I am singing [ Auld Lang Syne ] in the end of 2024.
「蛍の光」を歌ってみた。



2024年12月24日火曜日

映画:グラデイエイター1&2

イタリアを旅行したことのある人は、ローマの中心にあるカラカラ浴場を観たことだろう。AD2世紀に造られローマ市民に「庶民の宮殿」と呼ばれ、観劇や図書館まで完備した大浴場リクリエ―ション施設だった。今でもそこでオペラが行われ有名歌手の舞台になっている。それを建設した皇帝カラカラが、映画に出て来て馬鹿殿様ぶりを見せる。
リゴリースコット監督による映画の半分以上は史実に基ずいているから、面白くないわけがない。

当時、ローマの円形劇場コロシアムに集まる数十万人のローマ市民を前にして、猛獣や奴隷や他の剣闘士と戦うグラデイエイターは、高額な報酬を得られる人気稼業だった。戦って得られた貯金額によっては、ローマ市民として余生を送ることができた。当時のローマ帝国は100人の長老による元老院とローマ市民による直接民主主義的な投票によって国政が執行されていた。AD1世紀から500年近く、ローマ帝国の領土は最大限で、全ヨーロッパ、中近東、アフリカに及んだ最盛期で、最も華やかな時代だ。

映画:グラデイエイターⅠのストーリーは、
実在したローマ皇帝の中で最も賢帝と言われた皇帝マルクスアウレリウス(リチャードハリス)は自分の右腕だった将軍マクシムス(ラッセルクロウ)を次期皇帝に指名する予定だったが、それを知ったバカ息子コモドス(ホアキンフェニックス)は父親を殺し、マクシムスに皇帝殺しの濡れ衣を着せ、彼の家族を殺害、辛くも暗殺を逃れたマクシムスが、グラデイエイターとなってコモドスに復讐するが、自分も命を落とす。というお話だった。

映画:グラデイエイターⅡのストーリーは
皇帝マルクスアウレリウスの右腕だったマクシムスと皇帝の娘ルッチラとの間には、秘密の息子がいた。それが今回の主役ルシアス(ポールメスカル)。彼はローマの属州で孤児として育ったが父親に似て教養があり体が大きく勇敢で、ローマとの戦争に敗れ捕虜として奴隷商人に買われ、ローマに連れてこられる。彼の強さは破格の強さで、選ばれてローマのコロシアムで、アフリカから連れてこられたライオンやサイや狂暴サルと死闘を繰り返して名を馳せる。奴隷商人(ベンゼルワシントン)の野望は知恵の足りない皇帝カラカラに取り入って自分が次期皇帝の権力を奪取することだが、そのコマとしてグラデイアエイタ-のルシアスを使う。何も知らなかったルシアスは、アガシウス将軍(ペトロパスカル)に自分が前皇帝の娘ルッチラ(コニーニルセン)とマクシムス(ラッセルクロウ)との間に生まれた息子であることを知らされる。ルッチラは母親としてルシアスを守ろうとして、反逆者として命を落とし、アガシシウス将軍も皇帝に殺される。それを見てルシアスは反逆の時来たり、として皇帝もその側近も亡き者にする。というおはなし。

全編モロッコで巨大なコロシアムが実際に造られて撮影された。豪華絢爛のローマ帝国史になかでも最も華やかだった頃のコロシアムに、数十万人の市民が押しかけ、どう猛な野獣とグラデイエイターが戦う。コロシアムに実際海水を引いて、人食いサメを放ちガレー船とガレー船とで海上戦闘を繰り広げる、当時のローマ帝国の栄華、豪華な人々のレジャーが殺して、殺して、殺しまくるのを見物することだった。それが人々の労働からの解放で楽しみ、歓喜だった。
この映画、執念の父子、復讐劇といえる。年末には忠臣蔵を見る日本人に丁度よいタイミングだ。観て損はない。

2024年12月17日火曜日

大ユダヤ国家創出

大ユダヤ帝国創出
シリア国家消滅
パレスチナ国滅亡
これが毎日進行していることだ。シリアのアサド大統領が追放されてからの、この2週間、西側ジャーナリズムが流す報道への気持ちの悪さは例えようがない。
「独裁者に抑圧されていた市民が、解放されて歓喜に涙しています。」「迫害され拷問されていた民主主義の善良な市民が、遂に自由になりました。」「少数派のクリスチャンが、クリスマスを祝えると言って喜んでおります。」
テロリストで独裁者アサド大統領が、テロリスト軍団HTSに、乗っ取られてテロリストISISも、アルカイダも、守り切れないゴラン高原と国連の定める緩衝地帯をイスラエル軍が占拠した。それらの土地をテロリストから守るため、連日、そして今も数百数千の爆弾を落として、テロリストから市民を守っているそうだ。
テロリストって何だ?
いま独裁者アサドを倒したHTSリーダー:モハメドアリシャウラは英雄扱いだが、米国国務省から2005以来テロリストとして,1000万ドルの懸賞金つきで指名手配されていた。
今、米国とイスラエルは彼を英雄として懐柔し、操り人形として利用するためのスケジュールを練っている。
悪夢の再現、いつも観たてきた悪夢の再現だ。
米国は
2003:イラクで、サダムフセイン独裁者を倒した(オイル目的)
2011:アフガニスタンでオサマデインラデインを倒すため進駐した(オイル目的)
2011:リビアでカダフイ大佐を倒した。(オイル目的)
2011:シリアでアサドを倒せなかったが3分の1の国土とオイルを奪取した。
これが現在まで続いて、シリアは米国西側諸国からの経済封鎖によって経済的に困窮し、長引く戦争で人々は苦しんできた。
いま、イスラエル軍は多量の爆弾を落としてシリアの国家施設や軍事施設を破壊し、すでに市民の生活基盤も破壊してブルドーザーで「整地」している。イスラエル人セトラーを移住させるためだ。このようにしてイスラエルは、国際法に違反して、パレスチナの西岸地域の土地80%を奪い、セトラーに住まわせた。またガザを徹底的に破壊しパレスチナ人をジェノサイド攻撃し、家々をブルドーザーで整地している。かれら「選ばれた民」はパレスチナ全土に住み着く。そして、シリアにも。
バグダッドでCNNの報道官にマイクを向けられて、おばさんが「今年は教会でクリスマスが迎えられます。」と喜びを語らせられていたが、、、おっと!西側ジャーナリスト何言ってんの? アサド大統領はクリスチャンで、シリアでキリスト教徒が迫害されたことはない。
ついでマイクを向けられたおじいさんは、ひとこと「LEAVE US ALONE,」と言った。そうだ。ほっといてくれ!
シリアのことは米国ではなく、イスラエルでもなく、シリアの国民が決めることだ。ほっといてくれ!  汚れた手を引け! 
Is it great and wonderful that the Dictator Assad has been deported and people of Syria have been feed??? Are they happy Israel grabbing Syrian land??
Syria has been taken over the bunch of terrorist Jihadists : Hayal Tahror al Sham( HTS). Now, the leader: Muhammad Al- Jawlani is a[ HERO ] of the Syrian, according to Western media, however at 2005,Washington DC put on his head $1000 million award as a wanted terrorist.
Israel seized a buffer zone between the Israeli occupied Golan Hights and the rest of Syrian territory that was established 1974.
US governments spokes man stated that Israel should grab the land of Syria. It is important Israel-Syrian buffer zone which potentially creates a vaccum that could have been filled by terrorist organizations that would threaten state of Israel and civilians inside Israel. Every country has the right to take action against terrorist organization."
The short term HERO of Syria : HTS seems civilians of Syria make happy. However Israel settlers already started bulldoze the land of Syria. Israel took over and expanded their LAND again.
US won Iraq and Libya for [ OIL ] and now again and again.
One of Bagdad man told [ Enough and Enough. Leave us alone.]
Yes!
Leave them alone!


2024年12月4日水曜日

ソ-シャルメデイア禁止法

世界で初めて豪国では、16歳以下の子供がソーシャルメデイアにアクセスすることを禁止した。
ソーシャルメデイアとはFB、ティックトック、X、インスタグラム、スナップチャットなど、但しユーチューブやワッツアップの教育番組は例外とされた。すでに議会を通過したので実施を待つばかりだ。
FBや、X などに16歳以下の子供が登録するのを許したメデイアは、$50ミリオン、5000万円の罰金が課される。メデイアは、ただちに登録者の年齢を確認して、16歳以下の子供を見つけたらアクセスを中止しなければならない。
この決定には教育関係者からは、あまりに子供たちがソーシャルメデイアに時間を取られる「中毒症状」を起こしやすいことと、医療関係者からは、ソーシャルメデイアにのめりこんだ子供の「メンタルヘルス」が憂慮される事態になっているという背景がある。ソーシャルメデイアを通じて友達グループから虐めにあって、12才の少女が自殺したしたことで、家族がメデイアを法に訴えているが、似たような状況で命を絶ったテイーンの家族が声を上げていた。
この法案が決議されて、政府は「豪国はワールドリーデイングのアクションをした。」(世界を主導する)と自画自賛、鼻高々だ。

十分な議論が尽くされたとは言い難いが、基本的にはこのソーシャルメデイア禁止法に私も賛成だ。16歳以下の子供は本を読むべきだ。今子供たちは、10万円以上するアップル携帯をもって学校に行き、少しでも時間があるとゲームに興じたり、テイックトックで友達とオモシロ動画を送りあって共有して楽しんでいる。それをグループで共有できない子は仲間外れだ。おもしろ動画は1分程度の短いもので、そんなショート動画ばかり見ている子供は注意力を1分しか保てない、注意力散漫で集中力のない子供になってしまう。1日2時間以上ソーシャルメデイアに時間を取られる子供は、学校での読み書き、考える能力が20%落ちた、と言う統計がある。

大人も本を読まず、新聞さえ読まない。本という広く深い叡知の泉に出会うことなく大人になる子供を見るのは辛い。自分がどれほど本が人間形成に役立ってきたか、日々実感できるからだ。音楽もオペラハウスやライブミュージック会場に足を運んで実際の音のなかに身体を浸して体感する喜びを知らずに、メデイアによる電子音で満足してしまう子供の存在は哀しい。コンチェルトに15分、交響曲に90分、オペラに3時間、じっと座って音の奏でる素晴らしさを知ることは決して人生に無駄にはならない。
それをいうと、小姑、化石、博物館行きーと言われるだろうが気にならない。
FB、アップル、マイクロソフト、アマゾンなどIT企業は、世界1リッチな、イーロンマスクを始めとして世界の富を独占している。ソーシャルメデイアを通じて、個々人からデータを集めて抽出し、それをもとに経済効果を高め資本を蓄積している。個人がスマートフォンを使えば使うほど、消費欲求がアルゴリズムに導かれ、情報操作によって、資本家に富が集積する。世界の富の半分以上が数人の資本の私財になっている。

ソーシャルメデイアは道具に過ぎない。
便利に使えばよい。
そしてじっくり座って本を読み、実際に足を運んで音楽を聴き、映画は映画館で鑑賞し、美術館に行って優れた作品を見たら良い。16歳以下の子供たちに、ゲームを止めなさい、テイックトックを見てはダメ、などと言わず、16歳以下の子供に良い生活態度を身につけさせたかったら、大人が毎日本を読み、音楽に感動し、美しい絵を見て、良い映画に涙を流す、そういう生活をしたら良い。ところで、このソーシャルメデイア禁止法、他の国も、あとに続くだろうか。


2024年11月28日木曜日

ロシアの超高速弾道ミサイル

ロシアはウクライナの国土の20%以上を確保した。
クリミアは100%、ドンバス地方80%、ルハンスクとドネツク70%がすでにロシア領だ。クリミアは住民選挙でロシアに帰属することを決めた。
米国は1990年、ドイツ統一時に「NATO北太平洋条約統一機構は、東に1インチも拡大しない。」と約束した。この約束を覆したのは米国とNATOメンバーだった。冷戦が終わり米ソ対立がなくなり本来ならワルシャワ機構が無くなった時に、対抗する米国と英国を中心とする軍事同盟、NATOは、解散すべきだった。
しかしNATOは増強、拡大する一方でロシアの国境すれすれまで勢力を広げた。当初12カ国だった軍事組織は今、32か国、ソ連分解時、ラトビア、エストニア、リトアニア、ブルガリア、クロアチア、モンテネグロ、スロバニア、ルーマニアらが加わり、さらに2023にフィンランド、2024にスウェーデンが加わって、ロシアは完全に米軍に包囲された。

2年前、ロシアがウクライナに進駐を始める前、ロシアはウクライナ政府がクリミア、東部2州、ドネツク州とルハンスグ州の独立を認め、自治権を認めるなら進駐しないと約束した。しかし米国を中心とするNATOとウクライナ政府は、それを拒否した。
2121,10月26日にミンスク合意を破ったのはウクライナ政府であり、ウクライナ東部に住むロシア人を迫害し攻撃したのは、ウクライナだ。
2022年2月24日、ウクライナは国家総動員法を発令して18歳から60歳までの男子を徴兵し、本格的な戦争が始まった。
歴史にもし、を仮定してみても愚かしいが、もしミンスク合意が守られていれば戦争は起きなかった。もしこのときドネツク、ルハンスクに自治政府を認めて、住民にどのような政府に帰属するかを決めさせていれば戦争は起きなかった。

今年の11月17日、2年越しのゼレンスキー大統領の「もっと軍資金がほしい、もっと武器がほしい」の世界行脚にも拘らず、戦況が怪しくなると、ついに米英国は米国製、英国製の長距離ミサイルの使用を許可した。この米国製ATACMSと、英国製ストームシャドーという長距離ミサイルがロシアに撃ち込まれた。が、実際に撃ち込んだのは米国軍事衛星からデータを取り解析して目標を定めてスイッチオンしたのは、米軍のテクニシャンだ。ウクライナ兵ではない。
これに次いで、11月21日ロシアはその返礼としてドメステイックロングレンジミサイル:超高速弾道ミサイルを飛ばした。世界中が震える中、マッハ10、射程距離6000キロメートルで、ヨーロッパのどこでも15分で着弾、米国までも届く新型ミサイルを撃った。市民の住む住宅密集地ではない。ウクライナの軍事施設へだ。予告もしている。

ウクライナ:ロシア戦、イスラエル:アラブ戦。
この戦争は、ぜんぶ米国の「やらせ」だ。
武器は武器を呼び、軍拡に次ぐ軍拡の争いには限りがない。武器産業と製薬産業とで国の経済を維持してきた、究極の資本主義国家、米国は、武器を生産し武器を供給し武器を消費することでしか成長し生き延びることができない国家だ。そんな米国に、踊らされるのはやめよう。もう充分だ。止めにしよう。


2024年11月26日火曜日

千駄木のお稲荷さん

文京区千駄木には2人の娘たちが生まれた家があった。木造2階建ての古い家で、車が入れないような細い道の行き止まり、歪んで建っていて木造3階建ての今にも崩れそうな家や長屋や、乾物屋、畳屋などに囲まれていた。大学が成城で世田谷に長く住んでいたから、下町住まいは、珍しいことばかりだった。歩いて行ける距離に根津神社、須藤公園、森鴎外記念図書館、などがあり、自転車の前と後ろに娘たちを載せて、不忍池、東大三四郎池、上野動物園、後楽園までもビュンビュンとばして遊びに行った。
田端から団子坂を登る坂の途中に、菊見せんべいと佃煮屋があって、その向かいに小さな甘い物屋があった。おばあさんと息子が毎朝作る草餅がおいしく、小腹がすいた時にはお稲荷さんと海苔巻きがちょうどよいおやつになった。
30年近く豪国に暮らしていて、この店のお稲荷さんがモーレツに食べたくなることがある。甘すぎないで、中に何も入っていない、上に何も載っていない2口で食べられる小ぶりのお稲荷さん。
豪国でも「イナリ」は人気のテイクアウェイスナックだ。極甘の油揚げの中にこれでもか、これでもかというばかりに乗っているのはカニ、スパイシー鮭、照り焼きチキン、炒めた海藻、エビフライ、タコ焼きまで満載した上に、マヨネーズと甘辛ソースがたっぷりかかっている。1個3-4ドルで、1個につきスプーン4杯くらい分の砂糖が使われている。皆日本食は健康食だと思っていて、日本食ファンが多いが全然健康ではない。豪国人の肥満度は、米国を抜いて世界一なのも、うなずける。
日本食大好き国なのに、日本から進出した吉野家牛どん、千房お好み焼き、丸亀製めん、ミスタードーナッツ、モスバーガー、ロイズの生チョコ、などなど、全部商売にならなくて撤退した。最近進出して来た北海道パイ、もちドーナッツ、キリンバーアイスクリームも、人が入っていないので撤退近しか。若い子供たちはマックのソフトアイスが60セントで食べられるのに。キリンバーの7ドルもするほうじ茶アイスクリームなど食べない。なかなか日本の味が外国では生きのびられない。
日本人のデリケートでセンシテイブな味覚は、春夏秋冬の季節の変化によって花や草が変化し、自然の移ろいが体感できる自然条件と、食のしきたりが礼儀として家庭で伝えられる文化によるものだろう。
しかし日本の愚かな偽政者たちは、防衛費をGDPの2%以上にする約束を米国と交わし、1機3億円のトマホークを400発買う契約をした。時速330キロのトマホークは、おとなりの北朝鮮にさえ届くのに20-30分かかる。そのうちに撃ち落されること確実だ。音速の10倍という速さのロシア製ドメステイックロングレンジミサイルが飛んでいるいま、偽政者は何を言っているのか。
軍拡に軍拡で応えようとする愚かさを、このまま続けてはいけない。軍縮、これに勝るものはない。



2024年11月17日日曜日

委縮する脳

人は、手術台に乗って腹を開けてみれば、肌の白い人も黒い人も、黒髪の人も金髪の人も障害者も健常者も、内臓はみんなおんなじピンク色。心臓の大きさも誰でもさほど変わらない。だから、人は外見でなく内面に価値がある。
そして
人は、病院で生まれ病院で死ぬ。だから、医療従事者は差別なく誰の命も等しく大切にしなければならない。
おまけに、
人は誰しも歳を取れば脳が委縮して認知障害をもつ。
これは
1977年にナースの資格を取って、74歳になる今も、医療現場で働いている私の日々感じている実感だ。
私の父は、70歳まで早稲田の政経学部で教壇に立って、学生達を本当に可愛がった。若い人から慕われて満足な人生を送ったと思うが、最後の頃は実在しない人と会話して、見えない人と一緒に幻の世界に入ってしまうことが多かった。壁に向かって大声で嬉しそうに会話したり笑ったりする姿は、なかなかの迫力だった。

その父を、自分の弟の息子だった故に、実子同様に育てた経済学者の大内兵衛は、あれほど学問の人で、敬愛される人格者だったのに、晩年はひとり、話しかけても答えず、1日中ただ座って目の前のテレビを見ているだけの人だった。

いま、高度医療つきエイジケアに勤めていて、職場にはアルツハイマー病、癌末期、重度障碍者、経管栄養、経管尿、人工肛門、腎臓透析、糖尿病など複数の診断名を持つお年寄りが50人いる。多くが80歳以上なので、18年間勤めてきた間、数えきれない入所者を見送った。入所者のほぼ全員が自分では食事と排泄ができない。そしてほぼ全員が認知症を発症していて異常行動も起こすことも多い。
認知症による問題行動、混乱、ヒステリー、徘徊、盗み、暴力、譫妄などは、そういう人がいるのではなくて、風邪や尿路感染や、鬱病などを契機に問題行動が出る。トイレに座り込んで便をこね回して遊んだり、他の入所者やスタッフを殴ったり、何でも口に入れてしまったりする異常行動は、一つ一つ対策を考えて対処する。

NSW のクーマという街の老人ホームで、95歳の入所者が2本の刃物を振り回して徘徊しているので、困ったスタッフが警察を呼んだ。やってきた警察官が抵抗するおばあさんにテーザー銃を撃って転んだところ、打ち所が悪くて亡くなった、という事件が起こった。裁判で係争中だが、一般世論は、屈強な警官が可哀そうな年寄りを殺した殺人事件として報道されている。が、事はそれほど単純ではない。認知障害で譫妄を起こしている人は、予想外の暴力性と、普段の姿からは想像できないほど、何かに取りつかれたような強い力がある。その怖さは経験しないとわからない。
ただ今回の事件では、老人ホーム入居者が、簡単に台所に忍び込んで刃物を持ち出せた、ゆるい管理だったことは、責任を問われなければならない。95歳のおばあさんは以前も老人ホームを抜け出そうとして、止めようとした職員にけがをさせている、という。よほど家に帰りたかったのだろう。もっと家族も年寄りと、入所について密に話し合うべきだったろう。ただ家に帰りたかっただけのおばあさんも可哀そうだが、テーザー銃を撃った若い警官も、世間の非難を一身に浴びて気の毒だ。これがトラウマになって自分の人生を壊すようなことがないと良いと思う。

人は年を取り、様々な体の変化を体験する。自分が年を取り脳血管が詰まったり、脳神経の伝達に障害が出たり、脳が委縮したために、どういった症状や、異常行動が出てくるのかは誰にも予想ができない。
だから自分の脳がちゃんと働いてくれているうちは、そのことに感謝して、できるだけ良き人でありたいと思う。

ジャガランダが満開のシドニー、右がハーバーブリッジ、左がオペラハウス。



2024年11月16日土曜日

米国民主党の罪

爆弾を供給している国が停戦のために努力をしていると米国政府が言うのは真っ赤な嘘だ。
10.7以降、米国では本気で停戦のために1ミリでも、働きかけた人など居ない。皆無だ。
みなトランプを批判してばかりいるが、今の米国民主党政府が、この1年イスラエルのパレスチナへの侵略と虐殺を続けてきたのだ。米国は2016年覚書協定で、毎年イスラエルに38億ドルの兵器購入予算を送金してきた。また今年4月特別予算案が議会を通過すると140憶ドルの支援金が送られ、イスラエルの空は米国の防空システムによって守られてきた。さらに、バイデンはトランプに政権を譲る前に、戦況を良好にし有利な停戦に持ち込むため、さらなる軍事予算と武器を送ることを約束した。
今、レバノンにイスラエル軍が進駐し飛んでくるミサイルを、地中海に停泊する、米軍の空母がそれを撃ち落としている。シリアにもイランにもミサイルを飛ばしている。イスラエルは強固に米軍に守られ、領土の拡大とパレスチナ、アラブ世界の壊滅を目指している。

民主党が大統領選挙で負けたのは、海外での戦争ばかりに予算を向けて自国の労働者の生活を顧みない政府に労働者が希望を失なったからだと、バーニーサンダースは言ったが、そのサンダースも、アレクサンドラオカシオ コルテルも、カマラハリスも、イスラエルによるジェノサイトの切っ掛けになった10.7を、「イスラエルは自衛する権利がある。」と断言したことを忘れない。10.7のハマスによるアタックを「抑圧をはねのけるためのレジスタンス」ととらえるか「テロリストによるテロ行為」ととらえるかでイスラエルへの評価が180度変わる。
イスラエルに自衛する権利があるとするならば、4万4千人のパレスチナ市民を虐殺することがイスラエルの自己防衛なのか。国際法に違反して国連の支援要員やジャーナリストを狙い撃ちすることがセルフデイフェンスなのか。病院と学校をまずミサイルで破壊することがイスラエルの自衛行為なのか。レバノンにまで進駐してミサイルの雨を降らせ、領土を拡張することが自己防衛なのか。

爆弾を供給しながら停戦を唱える民主党に絶望した良識ある米国の人々は、トランプ政権になると世界一リッチなイーロンマスクの財力とハイテク技術の使って、さらに戦争が拡大して再び絶望することになる。
パレスチナは米国のユダヤ軍需産業の人体実験場だ。次々と武器産業は「自律型兵器」を開発して市民を殺害してきた。爆弾搭載ドローン、無人偵察機、遠隔操作ブルドーザー、ドライバー要らずの戦車、生体確認承ドローン、AI制御の銃、などなど自ら手を汚さずに最小限の人が最大限の市民を殺せる武器が次々と開発されている。イーロンマスクはさっそく次の武器開発に取り掛かっている事だろう。
軍拡は凄まじい勢いで進行している。

日本は米国から距離を置かなければいけない。



2024年11月13日水曜日

ヘイト シンボル法

豪国ではナチのシンボル鍵十字や、ナチ式敬礼を公共の場で示威することは法的に禁止されている。この「HATE SYMBOL LAWS」という法の違反者は拘束され、1年程度の実刑と23000ドル(230万円)の罰金が課される。
メルボルンで自称「ヒットラーソルジャー」と名乗る25歳の男性に1か月の実刑と罰金の判決が出た。本人は「控訴する、民主主義のこの国で言論と表現の自由は守られなければならない。裁判で戦うが自分は恐れず監獄にでも行ってやる」と息巻いていた。彼とその支持団体は、「WHITE MAN FIGHT BACK」(白人の男は戦う)という旗をかざし、歴史的事実であるヒットラーによるホロコーストを否定し、中国代表のシージンピンの写真を焼いて、気勢を上げている。ヒューゴボスがデザインしたドイツ軍の制服とチョーカーで一糸乱れず行進するナチの姿を夢見ていたのかもしれないが、それに比べようもなく、20人たらず黒ずくめの服にサングラスの男たちで行進というよりはショボくって、オージーっぽく朝の散歩といった感じで歩きはじめたとたんに警察に規制、解散させられていた。
もともと直立不動で右手を斜め前にあげるナチ式敬礼は、ローマ帝国のシーザーが始めたものだった。それをイタリアのムッソリーニが真似をして、またそれをヒットラーが真似をした。シーザーはルビコンを超え、今でいう仏国、ベルギー、ルクセンブルグ、オランダ、ドイツ、スイスからドーバーを超えてブリタニアまで進攻して勝利をおさめ、ローマに凱旋した。シーザーは、この凱旋の先頭を、ずんぐり背で黒髪のローマ人ではなくて、青い目、金髪の背が高く立派な体のゲルマン人の騎兵を、先頭に立たせた。青い目、金髪、堅固な体つきのドイツ人はローマの時代から人気があったわけだ。
それにしても、ローマ時代でなく、太平洋戦争中でもない現在に、ヒットラーソルジャーと自称し、自分が選ばれた特別な存在だと思いこむ幼児性にはあきれる。ヒットラーのまねっこするのも勝手だが、他の人を攻撃したり口頭やデモストレーションで攻撃することはヘイトクライムで、立派な犯罪だ。「反共、移民排除、白人、男だけ」が優れているという選民思想は、社会の規範に沿わない。鍵十字やナチ式敬礼を禁止するのは公益にかなっていて正しい。

しかしそれよりも、ナチズムより強い民族意識と優生思想を持ったシオニズムとは、本当の差別主義でユダヤ人だけのものだ。ヘブライ人だけが神に選ばれた民族で救済されなければならないという選民意識は、他民族を差別し、他宗教信者を人扱いしなくても良いと理解されている。ナチの「ゲルマン民族純潔主義」の裏返しで、自分達だけが他とは同化できない「ユダヤ純潔主義」に固執する。ネタ二ヤフ政権は、ガザでジェノサイトを続け、ヨルダン川西岸を完全に侵略し、ゴラン高原を占拠し、レバノンを侵攻し領土を広げている。
政権をトランプに引き継ぐ前に、米国民主党政権は最後の大判振る舞いで最大限の武器をイスラエル軍に送っている。シオニズムというユダヤ人選民思想に基ずく他民族排除と、その攻撃的で暴力的な憎しみを、取り締まることができるのは、何なのだろうか。法でも、人の良識でもなく、やはり力しかないのだろうか。
「つきのさばく」を歌ってみた。
I an singing [ The desert under Moonlight]