2026年9月26日土曜日

誰が笑いを止められずにいるのか

いま笑いが止まらずにいるのは、ゼレンスキーとネタニヤフ。

国連総会で各国の代表がニューヨーク国連本部に集まっていて、日本の高市首相は、9月22日トランプ米国大統領と会談をした。そこで彼女は、米国によるイランへの爆撃も、パレスチナでの蛮行にも触れず、「ウクライナを支援し、公正で永続的な平和を実現するために、ロシアへの制裁に取り組んでいきます。」と約束した。

2022年2月ロシア軍のウクライナ侵攻により、ロシアは2450憶ドルの資産を「凍結」されロシア国民の生活を圧迫され、その資金の一部は勝手に西側諸国の都合でウクライナの武器支援に使われている。日本の首相はそれをもっともっとやりたいと言っている。

イランの数千億ドルの政府資産も1979年イラン革命以来米国によって「凍結」されている。
アフガニスタンでも米軍敗退後の2021年以来、95億ドルの在外資産が「凍結」されている。
キューバも長期にわたる米国により資産「凍結」と経済制裁で国民生活の基盤であるガス、電気、水道、ガソリン不足によって、医療、教育すべてにわたり欠乏する困窮事態となっている。
ベネズエラでも世界一のオイル埋蔵量を誇る国の、チャベス大統領が、オイルを国民のために国有化すると、にわかに米国が提供していた技術や機材ごと引き上げていき流通を止め、経済制裁と資金を「凍結」で締め上げて、国民生活を苦しめ、挙句の果てに大統領を誘拐、拘禁し、新政権を作らせて、新たにオイル利権を強奪した。
西側諸国が独立した他国の資金を勝手に「凍結」して国民を苦しめ反政府運動に手を貸してその国の独立を脅かし、大国の思い通りに資産を強奪する、そういった歴史が繰り返されてきた。米国をはじめとする西側諸国のあいだで流行してきた「資金凍結」「経済制裁」ってなんだ!
それを支援していくと約束した日本の首相ってなんだ!

NATO、米国とEUの軍事同盟は、ソビエトのワルシャワ機構が崩壊した時に、解散すべきだった。敵がいなくなったのに、どうして存続し、増強してきたのか。フェアではない。ロシア、ウクライナ戦は、NATOの東方拡大が原因だ。

ロシアの言い分は2022年侵攻以来少しも変わっていない。停戦条件も同じだ。
1,ウクライナがNATO軍に加わらないという約束。
2,クリミアと東部2州、ドネツクとルハンスク州の独立と認め、自治権を保障する、ということ。その2つ。
クリミアは2014年の国民投票でロシア派の併合を住民が決めた。ロシア人住民が多く住み、ロシアの選挙にも国境を越えて投票してきたドネツク州、ルハンスク州住民への、ウクライナ側の暴力と迫害を止め、住民の自治を尊重することをロシアは求めてきた。彼らの自治権は認められるべきだ。

1990年ドイツ統一の時、米国はソ連のゴルバチョフ書記長に、NATO軍は1インチも東に拡大しないと約束した。
しかし
NATOは1949年に設立され1999年には、ポーランド、ハンガリー、チェコ共和国を加入させ、2004年にはバルト3国、ルーマニア、ブルガリア、スロベニアを組み入れ、2009年にはアルバニア、クロアチア、2017年には、モンテカルロ、2020には、北マケドニア、2022には遂に、フィンランド、スウェーデンを加入させてきた。こうして米国を中心としたNATO軍事同盟は、1インチも東方拡大しないどころか、とどまることなく拡張し、ウクライナも’参加させるようにゼレンスキーをそそのかして、ロシアを裏切り脅かしてきた。

いまやウクライナはNATO同盟国ではないのに、それ以上の西側軍事基地の拠点となった。2022以来EUからの支援総額、2200億ユーロが使われた。18歳から60歳までのウクライナ国民総動員令で国境閉鎖、徴兵された兵では足りなくて、世界中から傭兵を募集し、道路や工場で若者を見れば警察は誘拐してまで戦闘の前線に送り込み、市民は日々ドローンやミサイル爆撃におびえる。
人口2千万人のうち、200万人が戦場に駆り出されている。

にもかかわらず
ウクライナは今や兵器産業の花形、十分なNATOからの資金を得てドローン生産は世界一の生産量を誇り、輸出するまでになった。のどから手が出る程、欲しがっていた長距離ミサイルを自国で生産できるようNATO英国の技術提供を約束され、独国の技術で1000発のパトリオット砲撃ミサイルが、今後ウクライナで生産される。そのための新たな32億ユーロが支援される。
ウクライナはNATOの一員でもないのに飼いならされ、NATOの戦争産業の中心となり、EUを守るための都合の良い「武器庫」になった。今後もNATOの安全と自由を守るための「防波堤」として武器を提供する。
それを導入したゼレンスキー自身は、何の心配もない。ニューヨークを始めとする世界中のリゾートに彼の所有する家も資産も確保してあって、いざとなれば逃げだせる準備は万端だ。

こんな男のために、日本の首相は支援していくとトランプに確約した。その支援金は、日本人が日々苦しい思いで支払い続けている税金だ。

2026年9月13日日曜日

わたしがそうりだいじんになったら

私が総理大臣になったら、という題で小学校低学年の時に作文を書かされた記憶がある。
私は「ぎっちょ」で、左で字を書く変な子だったので、学校で笑われていたから、他の子は作文で「わたしがそうりだいじんになったら、学校給食のミルクをなしにします。」とか、可愛いことを書いていたのをしり目に、思うことを書き連ね、紙が足りなくなって裏までぎっしり書いたことを覚えている。1949生まれ、まだ左利きが脳の欠損によるものだとか、就学前に悪い習慣を直さなければいけない、などと言われて左利きが市民権を獲得していなかった。左で鋏を使ったり絵を描く姿を、おもしろがって隣のクラスの先生まで見物にくるような文化程度の低い学校だった。
そのころから、精神年齢は変わっていないので、同じ題で書き連ねてみたい。

私が総理大臣になったら
1)日米安保条約を廃棄して、日米協定を再考する。
2)在日米軍基地を閉鎖し、自衛隊を災害救助隊に改め、「陸海空軍その他の’戦力はこれを保持しない」という憲法に従い、専守防衛に徹する。
3)閣議決定に法的強制力をなくし、すべての立法は国会で論議決定されなければならない。また法案の事前審査を認めない。ついでに、国会議員の世襲制を禁止する。また国会議員の給与は国民の平均給与額を超えない。
4)包括的差別禁止法を制定。性別、年齢、宗教、人種、民族、文化、性的嗜好による差別を禁止し、罰則を厳しくする。
5)議員は定期的にメデイアの会見に応じ、事前に質問内容を知らされず、質疑に応じなければならない。また記者クラブは廃止する。
5)海外からの移住者を受け入れる。難民を受け入れ、外国人への生活と教育を支援する。また留学生を受け入れ、援助し育成する。
6)製造業を奨励し、国内生産を上げる。中小事業所を支援し町の工場を支援する。
7)食料増産を目標に米作り農家を支え、食料の海外依存を止める。
8)すべての新築の家屋、ビルなど建物の屋上に、太陽光パネルを置き、植物を植えることを義務とする。(すでに豪州では施行されている。)
9)マイナンバーは希望者のみ、従来の健康保険証を併用する。
10)病院の長期入院の慣行を再考する。出産や手術による入院期間を短縮し、地域医療を活性化する。
11)精神病院強制入院制度を廃止する。また患者への拘束をいっさい禁止する。
12)死刑制度廃止。
13)すべての小学校、中学、高校に専門のサイコセラピストを置き、子供の自殺といじめ対策を徹底する。
14)小学校から性教育を徹底する。

まだまだありそうだが、紙が足りなくなった。で、、、ぎっちょは、どんなに笑われても治らなくて、直す気もなくて、今に至っている。

2026年9月8日火曜日

兵衛大叔父のチューリップ

私にとっては「鎌倉のじいちゃん」大内兵衛がラッキーだったのは、若いときに海外留学で、はじめはニューヨーク、のちにハイデルベルグで学んだことで、広い見識を持ち大局から世の動きを見ることができるようになったことだと思う。
初めのニューヨーク留学は、彼が東京大学を卒業し大蔵省に就職した2年目に、大蔵省留学生として28歳で3年間(1916-1919)派遣された。
次のドイツ留学は、彼が編集担当した東大経済学部雑誌「経済学研究」に森戸辰男が「ピョートルクロポトキンの理念」についての論文を載せたことで、森戸は逮捕され大学が罰金刑をうけて、彼が停職処分を受けたあと復職できるまで〈1921-1923)ハイデルベルグに留学できたことだ。

彼の時代は進学する人の数も少なく、中学に進学したエリート達は英語をものにして、高校で2-3か国語をこなし、大学では英独語などの外国語の原書を読んで議論ができるレベルだったそうだ。そういえば父も、その父(大内兵衛の兄)も日記は英語で書いていた。

1938年2月1日に、大内兵衛(1888-1980)、有沢広巳(1896-1988)、大森義太郎(1898-1940)、脇村義太郎(1990-1997)、高橋正雄(1901-1995)、美濃部亮吉(1904-1984)の6人は、中国への宣戦に反対したことを理由に、共謀して「無産運動の理論的指導を行い、労農派の勢力の拡大を測り共産運動をした」として検挙された。
近衛文麿内閣の政府、検事、警察は、これらの学者が、日本の軍国主義を批判したことをもって、治安維持法で起訴しようとした。しかし、これら学者たちは、統計学をもとに社会科学の視点から日本が戦争に勝てる国力を持っていない確信をもっていた。戦時中、シンガポール陥落、南京進出、敵の戦艦沈没と。多くの日本人がお祭り騒ぎをしていた間中、兵衛は「すぐ負けるから」と父に言っていた。若くして外国を見て歩いた人の目は、開戦に至る10年も前から、中国侵略には無理がある、対米戦争で勝てるわけがない、とわかっていた。

鎌倉のじいちゃんの思い出は、彼が愛したチューリップ畑だ。鎌倉から江ノ電に乗って、駅からかなり歩いた急坂の上、古い木造の家に住んでいた。風通しの良い格調ある大きな家だった。道路からてっぺんの家までの広い斜面には、彼が植えたチューリップがみごとな絨毯のように広がっていた。こまめで歩くのも何をするのも早くて、よく笑うじいちゃんのチューリップだ。
影響を受けて父も熱心に、庭にチューリップを植えた。球根を掘り出して、縁側で乾かし毎年植えなおす。世界一オランダがきれいだ、とよく言っていた。結婚前、訪ねてきた母が庭中にチユーリップが咲いていて、それを褒めたので将来の妻のために、帰るときチューリップを切って渡したのだという。その手が激しく震えていたのは「もったいなくて」だった、と父から何度も聞かされて、そのたびに笑った。

母は宇佐美誠次郎(大内兵衛の弟子)の妹だった。彼は論文をマルキストと断じられ、治安維持法で検挙され厳しい実刑を強いられた後、「死んで来い」と終戦まじかの中国の最前線に送られた。生きて帰れたのは奇跡だった。心も体も大きな抱擁力のある叔父だった。会えば、「何読んでるの」ロマンロラン、「バイオリン何弾いてるの」メンデルスゾーン。これだけの会話しかないのに、ずっと横に居て寄りかかっていると、しみじみ心が満たされてくるような温かい人だった。
写真は大きな大きな宇佐美誠次郎叔父と、小柄で茶目っ気いっぱいの大内兵衛大叔父。
もう昔のことなので、この写真しか手元に残っていないのが悲しい。



2026年9月3日木曜日

氷河崩壊

雪渓を横断する。滑り落ちないように重い荷を背負った体重を移動させながら、一歩一歩地球が形成された太古から一度も溶けることのなかった硬い雪を踏みしめる。アイゼンをかませて永久凍土に爪を立てる。原始からあった氷河に頼りないピッケルを打ち込む。偉大な自然に対して何とちっぽけな命だったろう。
穂高、槍が岳、立山、剣岳、白馬岳、八ヶ岳、谷川岳。無限に広がる抜けるような青い空。
山は良い。山は清潔だ。乾いた風、岩と岩と岩。

1970年初めブント(共産主義者同盟)に関西から塩見孝也氏が、一片の文章を持ち込んで、ブントは真っ二つに分かれた。大事な人たちは獄中だった。現状分析が間違っている、と言っても仲間の多くがそちらに行ってしまった。それ以上に悲惨だったのは、残った者たちが方針が違うだけで更に2分解3分解したことだった。昨日隊列を組んだ仲間が、拉致され凄惨な暴力を振るわれる。血を血で洗う内部抗争に、査問もスパイ容疑も自殺者も出た。政治本来の暴力性というだけでは説明できない、この時代を生きた者たちは、この罪の重さから逃れられない。

学生運動を何よりも軽蔑し活動家を嫌っていた山岳部の先輩は、私が山の行程表を持っていくと、黙って丁寧に見てくれた。その人は、自分の登山靴の踵を雪の斜面に直角に立てて、数百メートルの雪渓を一気に滑降する伝説の山屋だった。
山にはいつも単独で行った。山はいつも大手を広げて向かい入れてくれた。雪渓や稜線を歩くから山焼けで顔が埴輪のように赤く腫れあがって、鼻から皮が2枚3枚とむけてくる。会う人はギョッとするが全然気にならない、お構いなしだった。
山は生きている。太古以来降り積もった雪が雪渓を作り、雪の底から氷河を形作り厚い氷の下では氷の塊が動き回っている。太古の雪も呼吸しているのだ。
剣岳の三ノ窓、小窓雪渓、立山の御前沢氷河、白馬岳の大雪渓、杓子氷河。その雪渓を吹き渡る乾いた冷たい風が蘇ってくる。

地球が温暖化しなくても、CO2が上昇しなくても気温が上がれば氷は溶ける。重い氷を乗せた岩は重さで崩れる。雪崩も山崩れも自然の動きだ。人は山を征服することはできない。人は自然を懐柔することなどできない。

連日、報道されるネパールチベット国境での氷河崩壊は、死者1200人、行方不明4000人という大規模な災害となった。私の職場にも30人ばかりのネパール人移民が働いていて、友達を失った人も居て胸が痛む。

山は太古の時代から空に向かってそびえ立ち、人に生命の源である水を与えてきた。どんなに科学技術が発達しても、人は山の形を変えることはできない。空を人の力で覆い隠すことも、できない。アイアンドーム、ミサイル迎撃防空システムなど、作り話だ。砲撃ミサイルで自国の空を、敵国の空から守ることなどできない。 軍拡の愚かさを人はいつになったら気付くのだろうか。

2026年8月20日木曜日

尊厳死法


豪州には尊厳死法がある。正確には、VOLUNTARY ASSISTED DYING LAW:自発的死の介助法とでも訳せるだろうか。豪州北部準州を除いて全州で、それぞれの州議会で承認されている。
この法は限られた条件下で死を望む患者が死ぬことを医療者が介助できるという法だ。ただし、精神病と老人に多い認識障害を持つ患者は、死にたいという自己判断が明確ではないために除外される。
用意された薬を自分で服薬するか、医師による静脈注射によって、命を終えることができる。条件は州によって多少異なるが以下のとおり。
1)18歳以上で本人による申請
2)治癒する可能性のない病気で、耐えがたい痛みがある
3)2人の医師による承認が必要
4)豪州の市民か永住者

現在この法について論議されているのは、2人の医師が判断することになっているが、希望患者が医師に直接会って診察を受け実行するのに電話診療で医師が承認できるかどうかについてだ。豪州は広大な土地にわずかな人口が暮らしている。遠隔地に住む患者は医師に診察を受けるにも、入退院するにも小型飛行機を必要とする人が沢山いる。そんな患者が2つの別々の病院や施設に所属する医師に会うだけでも、何百キロもの移動を必要とする。
都市に住む私達、忙しい人にとっても、かかりつけの医師と直接会わずとも電話でやり取りすることが多い。電話で軽い風邪症状など説明して、薬をオンラインで処方してもらい、近所の薬屋で薬を受け取ったり、血液検査やレントゲンなど検査もオンラインで依頼してもらい、本人は直接検査所に行くことができる。
いずれ、尊厳死法でも1人は電話による医師の承認だけでケースによっては認められるようになるだろう。


クリスチャンの多くはこうした尊厳死には反対の人が多いが、自分の人生を自分が選び、自分の死を自分で選ぶという選択があっても良いと思う。

つい最近私の職場でも、この法によって患者ひとりを見送った。
95歳、心臓病で、バイパス手術を何回も受け20年あまり心臓病で苦しんできた方だった。心臓が充分働かないから呼吸がいつも苦しく、関節炎で歩行困難もある。しかし頭ははっきりしていて自分の死は家族に見守られながら自分で納得する形での死を望んでいた。インド生まれの英国人。結婚して事業のために豪州に来て家族を持った。彼が生まれたころの植民地インドは、英国人の中でもケンブリッジなどエリート中のエリートが渡航したがった。新しい土地で事業を始めたり、官僚や外交官として任地でキャリアを重ねるのがエリートコースのひとつだった。彼の物腰の柔らかさや、品のある様子を見れば育ちの良さが想像される。
最後の日は、ご子息に囲まれ談笑しながらお茶会をして、到着した医師の注射を受けて旅立っていった。

老人の死は悲しいことではない。
その人が生きた実りの多い、豊かで長かった人生を祝福して敬意をもって見送ることが、残された人々の務めだ。
老人専門の高度医療施設に努めているが、入所してきたお年寄りが皆、自分が良い人生を歩んできた、と満足して幸せな気持ちで旅立っていくのを見送るのも、仕事の一つだと思っている。
歌は、ジョン マイヤー「SLOW DANCING IN BURNING ROOM」

2026年8月13日木曜日

高市首相のメロン

日本の高市総理が、豪州の労働党首相を表敬訪問した時に、日本のメロンを2個持って行って、その後、豪州首相がコメデイアンの番組で、それをちゃかして大笑いしたことで、自由党が国会でこれは外交問題だ、と嚙みついた。
「日本の首相のお土産は、何だったの?」 とコメデイアンに問われて、「2個のメロン」と彼が答えたときに、コメデイアンはグラマーな女性の胸がゆっさゆっさ揺れているゲスチャーをして、それにつられてアルバニージ首相も笑いながら、同じジェスチャーをして笑った。


お笑いの番組で面白おかしく質問する方も、質問に答える方も下品で、不愉快だ。


しかし豪州でメロンは、1個5ドル、500円くらい。暖かいから全国どこでも出来る。メロンの値段はキャベツやブロッコリーと同じ値段だ。野菜より安いときもある。
日本の温室で育ったマスクメロンの価値は、日本人にしかわからない。どんなに甘くて美味かは、食べた人にしかわからない。価値のわからない人にプレゼントしてはいけない。
フイリピンの大統領を表敬訪問するとき、沖縄産のバナナは持っていかない。
ロシアの大統領と初めて会って仲良くしたかったら、タラバカニの缶詰めをあげない。

何をもらって嬉しいか、それなりに考えて日本のメロンを持って行ったのだろうが、高市首相は笑われている。もう少し、外交を学んでほしい。 



2026年8月12日水曜日

高市首相の🍈その1

今年の5月に日本の高市総理が豪州のアルバニージ首相を表敬訪問した時に、2個のマスクメロンをお土産に持って行った。これを、コメデイアンのニッキーオズボーンが、アルバニージをゲストに呼んだ自分の番組で、大きなメロンを胸で抱えて、それがグラマー女性を揶揄するようなジェスチャーをしてみせて笑いを取った。これに怒った前日本大使:山上慎吾が抗議声明を出した。豪州首相が日豪交流をちゃかして笑い、日本の文化を侮辱した、という内容だったが、この前大使の言ったことはもっともだ。

豪州も日本の民間テレビ局同様、低俗な番組が多すぎる。
首相をはじめとする政治家やタレントに、料理を作らせたり、クイズに答えさせたり、子供に答えにくいような質問をさせて面白がるような番組が沢山ある。政治家が庶民との間を縮めて人気を得ようとして、そういった番組に出演するのは勝手だが、庶民派それほどバカではない。同じ番組で、アルバニージが結婚するならどんな女性が良いか、と問われて彼が人気歌手の名をあげたことで、マスメデイアに厳しく批判された。本当に馬鹿だ。
ケビンラッド元首相が同じ質問をされて「世界中で私の妻ほど素晴らしい女性は居ないので、妻以外の人など考えたこともない。」と答えていたが、これが模範解答だ。

豪州では、国のリーダーと国民との距離は、日本とは比較にならないくらい近い。何か事件が起こると日曜でも、マスメデイアは、首相が通っている教会でも、ジョッギング最中でも自宅でも押しかけて、インタビューする。それをニュースの時間に報道しニュースキャスターがどんどん質問して、首相が答えに窮してもお構いなしだ。政治家に日曜も休暇もない。
あらかじめ質問項目を知らされていて、官僚が作った答えを読むだけの記者会見をするような脳の足りない政治家など、豪州で見たことがない。

ただ、英国でも豪州でも、首相や政治家や元首である皇室をユーモアとウィットで笑い飛ばす文化がある。
それはそれで貴重な慣習であって、言われた方がそれをウィットで返すだけの教養が必要とされる。笑って返せないような人には、言う方もそうしたアイロニーやシニカルなユーモアは言わない。事程左様に「外交」には「笑い」が大切で、立派な外交をするには教養のあるユーモアとウィットが必要なのだと思う。それはメロンを胸にもっていって、豊かな胸を持った女性を笑うような低俗さとはかけ離れている。アルバニージ首相は、謝罪すべきだ。首相はいやしくも国民から選ばれたのだから、せめて4年間はプロの職業人として24時間、マスメデイアに追及されてもびくともしない存在でいて、さらに上質なユーモアとウィットを備えているべきだと思う。