クリミアは100%、ドンバス地方80%、ルハンスクとドネツク70%がすでにロシア領だ。クリミアは住民選挙でロシアに帰属することを決めた。
米国は1990年、ドイツ統一時に「NATO北太平洋条約統一機構は、東に1インチも拡大しない。」と約束した。この約束を覆したのは米国とNATOメンバーだった。冷戦が終わり米ソ対立がなくなり本来ならワルシャワ機構が無くなった時に、対抗する米国と英国を中心とする軍事同盟、NATOは、解散すべきだった。
しかしNATOは増強、拡大する一方でロシアの国境すれすれまで勢力を広げた。当初12カ国だった軍事組織は今、32か国、ソ連分解時、ラトビア、エストニア、リトアニア、ブルガリア、クロアチア、モンテネグロ、スロバニア、ルーマニアらが加わり、さらに2023にフィンランド、2024にスウェーデンが加わって、ロシアは完全に米軍に包囲された。
2年前、ロシアがウクライナに進駐を始める前、ロシアはウクライナ政府がクリミア、東部2州、ドネツク州とルハンスグ州の独立を認め、自治権を認めるなら進駐しないと約束した。しかし米国を中心とするNATOとウクライナ政府は、それを拒否した。
2121,10月26日にミンスク合意を破ったのはウクライナ政府であり、ウクライナ東部に住むロシア人を迫害し攻撃したのは、ウクライナだ。
2022年2月24日、ウクライナは国家総動員法を発令して18歳から60歳までの男子を徴兵し、本格的な戦争が始まった。
歴史にもし、を仮定してみても愚かしいが、もしミンスク合意が守られていれば戦争は起きなかった。もしこのときドネツク、ルハンスクに自治政府を認めて、住民にどのような政府に帰属するかを決めさせていれば戦争は起きなかった。
今年の11月17日、2年越しのゼレンスキー大統領の「もっと軍資金がほしい、もっと武器がほしい」の世界行脚にも拘らず、戦況が怪しくなると、ついに米英国は米国製、英国製の長距離ミサイルの使用を許可した。この米国製ATACMSと、英国製ストームシャドーという長距離ミサイルがロシアに撃ち込まれた。が、実際に撃ち込んだのは米国軍事衛星からデータを取り解析して目標を定めてスイッチオンしたのは、米軍のテクニシャンだ。ウクライナ兵ではない。
これに次いで、11月21日ロシアはその返礼としてドメステイックロングレンジミサイル:超高速弾道ミサイルを飛ばした。世界中が震える中、マッハ10、射程距離6000キロメートルで、ヨーロッパのどこでも15分で着弾、米国までも届く新型ミサイルを撃った。市民の住む住宅密集地ではない。ウクライナの軍事施設へだ。予告もしている。