映画「THE KINGDOM 」を観た。邦題「キングダム見えざる敵」。各地ホイッツで今週から公開され上映中のハリウッド映画。ピーターバーグ(PETER BERG)監督。
この監督の出世作「FRIDAY NIGHT LIGHT」は、低予算の小さな映画だったが、私の好きな映画のひとつ。小さな町が 高校のフットボール決勝戦で町中が燃え上がり、高揚して死者がでるくらい熱狂の渦にとりこまれている。興奮の嵐が去り、次の朝、まだ町中が眠っている静けさのなかで、フットボールヒーローだった少年が 公園で遊んでいる小さな子供達に 自分のボールを蹴ってやり、背をむけるラストシーンがとても良かった。
「THE KINGDOM 」は同じアクションでもフットボールの肉弾戦に対して、こちらは機関銃、ロケット弾と爆弾の雨。 「ダイハード」、「BOURNE ULTIMATUM」、「ラッシュアワー」と、アクションはもう充分だったのだけど、サウジアラビアのオイルがからんだ政治映画というふれこみだったので、観にいってみごとに裏切られた。しょせんアメリカ人からみたアラブテロリズム。「世界の敵」イコール アラブテロリストという ジョージ ブッシュと同じ視点でみたサウジアラビアだ。真実の一片もない。何が正義かわかっていない。ジョージ ブッシュの「正義」をこんな映画で 押し付けてもらいたくない。だれも、好きこのんで自爆テロで死んでるわけじゃない。サウジアラビアの土地でアメリカ人に[正義]などという言葉を発する資格はない。
映画の筋をいうと、 最大産油国のサウジアラビアの石油会社の外国人居住区がテロのターゲットになりFBI職員を含む、100人余りが死亡、負傷者200人が出た。FBIはサウジ政府との密約で 4人のFBIスペシャリストを、リヤドに5日間だけ 派遣して捜査する許可を得る。しかし、テロリスト組織も、彼らの動向を把握していて、待ち構えている。リアドで爆破跡を捜査する4人のFBI専門家は、イスラム教徒の遺体を損傷してはならない、聞き込み捜査は、サウジ警察官立会いのもとでしか行えないなど、自由のきかないなかでも 爆弾犯のアジトをつきとめ、事前に攻撃を防ぐことができたが、4人のうちの一人が拉致され、その奪還のために、血を血で洗う戦いになる、というお話。
FBIチーフ捜査官に、ジェイミー フォックス(JAMIE FOXX)、化学調査官にジェニファー ガーナー(JENNIFER GARNER)、爆弾専門家に、クリス クーパー(CHRIS COOPER),情報分析官にジェイソン べートマン(JASON BATEMAN).
100人のアメリカ人がサウジで犠牲になったのでFBIがのり出して来たわけだが この4人のFBIが100人くらいのサウジの人を殺し返して 5日後に無事4人そろってアメリカに帰っていくお話。殺されたら殺して良いのか?アメリカならば、ほかの国に行ってその国の警察や軍を無視して、その国のテロリストを始末して洋々とアメリカの帰還して良いのか。
例えば アメリカ人が神戸でヤクザの抗争に巻き込まれて死んだとする。FBIがやってきて、次々とヤクザの事務所にロケット弾を撃ち込んで、ヤクザを並ばせて機関銃で皆殺しにして、で、本国に帰ってもらって良いのか? ビルマで1000人以上の敬虔な仏教徒が殺されているからといって、FBIが介入してアウンサンスーチーを救い出し、刑務所につながれている数万人の民主主義を求める政治犯を解放し、軍の銃を奪い取り市民の渡すことができるのか?ホントにそれ、やっちゃっていいのか?FBIに、それができるなら、今すぐに入りたい。
この映画、ジェイミー フォックスとジェニファー ガーナーが主役だが、二人とも影が薄く存在感がない。そこが、同じアクションでも「ダイハード」のスーパーヒーロー ブルース ウィルス、「BOURNE ULTIMATUM」のマットデモン、「ラッシュアワー」のジャッキー チェンなどと全然ちがう。やはり、アクションには、絶対スーパーヒーローがなければ、アクションはただの殴り合い、殺し合いで 汚いだけだ。
アメリカ人を多数含む市民100人死んだと聞いて泣き出して、ジェイミー フォックスに抱いてもらわなければならなかった ひ弱なジェニファー ガーナーが 現場に着くと20人も30人も平気でアラビア人を撃ち殺し、血だらけになっても飴をなめているのが笑える。この女に自分の父や兄弟を撃ち殺されて、怖がってふるえている小さな女の子に 飴をさしだして にっこり笑うシーンも笑える。この女一体なんだ?
この映画は 政治が絡んでいるわけでも アクション映画でもない。ただ、殺し合いゲームの好きな人向けの、B級の娯楽映画だ。アメリカのジョージ ブッシュのやっていることが 正義だと思っている人、そして娯楽映画で暇な時間をつぶしたい人にお勧めの映画だ。
この監督の出世作「FRIDAY NIGHT LIGHT」は、低予算の小さな映画だったが、私の好きな映画のひとつ。小さな町が 高校のフットボール決勝戦で町中が燃え上がり、高揚して死者がでるくらい熱狂の渦にとりこまれている。興奮の嵐が去り、次の朝、まだ町中が眠っている静けさのなかで、フットボールヒーローだった少年が 公園で遊んでいる小さな子供達に 自分のボールを蹴ってやり、背をむけるラストシーンがとても良かった。
「THE KINGDOM 」は同じアクションでもフットボールの肉弾戦に対して、こちらは機関銃、ロケット弾と爆弾の雨。 「ダイハード」、「BOURNE ULTIMATUM」、「ラッシュアワー」と、アクションはもう充分だったのだけど、サウジアラビアのオイルがからんだ政治映画というふれこみだったので、観にいってみごとに裏切られた。しょせんアメリカ人からみたアラブテロリズム。「世界の敵」イコール アラブテロリストという ジョージ ブッシュと同じ視点でみたサウジアラビアだ。真実の一片もない。何が正義かわかっていない。ジョージ ブッシュの「正義」をこんな映画で 押し付けてもらいたくない。だれも、好きこのんで自爆テロで死んでるわけじゃない。サウジアラビアの土地でアメリカ人に[正義]などという言葉を発する資格はない。
映画の筋をいうと、 最大産油国のサウジアラビアの石油会社の外国人居住区がテロのターゲットになりFBI職員を含む、100人余りが死亡、負傷者200人が出た。FBIはサウジ政府との密約で 4人のFBIスペシャリストを、リヤドに5日間だけ 派遣して捜査する許可を得る。しかし、テロリスト組織も、彼らの動向を把握していて、待ち構えている。リアドで爆破跡を捜査する4人のFBI専門家は、イスラム教徒の遺体を損傷してはならない、聞き込み捜査は、サウジ警察官立会いのもとでしか行えないなど、自由のきかないなかでも 爆弾犯のアジトをつきとめ、事前に攻撃を防ぐことができたが、4人のうちの一人が拉致され、その奪還のために、血を血で洗う戦いになる、というお話。
FBIチーフ捜査官に、ジェイミー フォックス(JAMIE FOXX)、化学調査官にジェニファー ガーナー(JENNIFER GARNER)、爆弾専門家に、クリス クーパー(CHRIS COOPER),情報分析官にジェイソン べートマン(JASON BATEMAN).
100人のアメリカ人がサウジで犠牲になったのでFBIがのり出して来たわけだが この4人のFBIが100人くらいのサウジの人を殺し返して 5日後に無事4人そろってアメリカに帰っていくお話。殺されたら殺して良いのか?アメリカならば、ほかの国に行ってその国の警察や軍を無視して、その国のテロリストを始末して洋々とアメリカの帰還して良いのか。
例えば アメリカ人が神戸でヤクザの抗争に巻き込まれて死んだとする。FBIがやってきて、次々とヤクザの事務所にロケット弾を撃ち込んで、ヤクザを並ばせて機関銃で皆殺しにして、で、本国に帰ってもらって良いのか? ビルマで1000人以上の敬虔な仏教徒が殺されているからといって、FBIが介入してアウンサンスーチーを救い出し、刑務所につながれている数万人の民主主義を求める政治犯を解放し、軍の銃を奪い取り市民の渡すことができるのか?ホントにそれ、やっちゃっていいのか?FBIに、それができるなら、今すぐに入りたい。
この映画、ジェイミー フォックスとジェニファー ガーナーが主役だが、二人とも影が薄く存在感がない。そこが、同じアクションでも「ダイハード」のスーパーヒーロー ブルース ウィルス、「BOURNE ULTIMATUM」のマットデモン、「ラッシュアワー」のジャッキー チェンなどと全然ちがう。やはり、アクションには、絶対スーパーヒーローがなければ、アクションはただの殴り合い、殺し合いで 汚いだけだ。
アメリカ人を多数含む市民100人死んだと聞いて泣き出して、ジェイミー フォックスに抱いてもらわなければならなかった ひ弱なジェニファー ガーナーが 現場に着くと20人も30人も平気でアラビア人を撃ち殺し、血だらけになっても飴をなめているのが笑える。この女に自分の父や兄弟を撃ち殺されて、怖がってふるえている小さな女の子に 飴をさしだして にっこり笑うシーンも笑える。この女一体なんだ?
この映画は 政治が絡んでいるわけでも アクション映画でもない。ただ、殺し合いゲームの好きな人向けの、B級の娯楽映画だ。アメリカのジョージ ブッシュのやっていることが 正義だと思っている人、そして娯楽映画で暇な時間をつぶしたい人にお勧めの映画だ。