きのう2月9日、イスラエル首相アイザックハゾグが来豪した。
2か月前、シドニーのボンダイビーチでユダヤ人のお祭りが行われていたところ、2人の銃撃手による乱射で15人の命が失われる事件が起きた。再びユダヤ人が世界の歴史の不幸を唯一背負って犠牲になった、ということでキャンペーンを張っていたユダヤ人団体が招待したものだ。この事件は、この2年間にわたるイスラエルによるパレスチナへのジェノサイトに密接に関係している。
オーストラリア政府は、4人に1人は外国生まれの多文化国家として、事件には「ユニテイ」という言葉を強調して、ユダヤ人もパレスチナ人も、どの国家も民族も等しく扱うスタンスを事件当初から明らかにしていた。テロリズムは間違っている、だから銃規制を厳しくして、民族同士のヘイトクライムを禁止するためのヘイト禁止法が厳しくなった。犯人は厳しく法によって裁かれるだろう。
かつて、たくさんのユダヤ人がナチス政権によって殺された、その事実は、だから他民族を殺しても良いという免罪符にはならない。昨年12月にボンダイビーチで15人のユダヤ人のお祭りに参加していた人々が殺されたからといって、ユダヤ人が特別に保護され、国際法を違反しても良いという特権があるわけではない。
イスラエル首相は到着早々、ヘリコプターでボンダイビーチに飛び、15人の犠牲者家族をねぎらった。彼はマイクをもって「ユダヤ人は世界から守られ、自ら自分たちの国を守る権利がある。これからも反ユダヤ勢力とは断固として戦う。」と述べ、改めて、パレスチナの土地が自分たちに約束された土地であることを強調した。
このイスラエル首相は、パレスチナを侵略しパレスチナ人のジェノサイトを70年あまりの間継続してきた戦争犯罪者と言える。ネタニヤフ大統領同様の罪で、逮捕して国際刑事裁判所に、突き出すべきだ。
ガザには救援物資が届いていない。
この2年間に米国大統領トランプは217億ドル分の武器をイスラエルに送り、7000トンの爆弾の雨をガザに降らせた。その数は第2次世界大戦で世界中で使われた爆弾総数よりも多い。F35 やステルス戦闘機のような最新兵器が途絶えることなく、停戦中の今も使われて爆弾を落としている。数えられた遺体だけで、73600人が亡くなり、がれきの下には9500人がまだ埋まったままだ。
毎日、女子供の頭上に爆弾を落としながら、ガザの代表者ハマスを抜きに、トランプとネタニヤフは勝手に「ピースプラン」の計画を進めている。
これに対して、昨夜はシドニーのパレスチナ支援団体は、街の中心にあるタウンホールで抗議集会をもって、6000人の市民が参加した。メルボルンでも、他の中心都市でも同じように抗議行動が行われた。それに対して1000人の警察が警備をした。事前に市ではシドニー中心街のオフィスでは混乱が予想されるので、就業時間を早めて、沢山の人がシテイに留まって居ないように、と呼び掛けている。メインストリートのカフェやレストランなどの店も早めに店を閉めるよう通達されている。
この国の抗議集会で驚くべきは参加者がみな個人で参加していることだ。参加団体、組合のようなものの参加はない。みな個人の意志で来て、居られる間だけ居て友達を作り勝手に帰っていく。その自然体が、1949年生まれベビーブームで日本のゲバ棒デモに慣れた目には心地よい。ハーバーブリッジでも1万人パレスチナ支援デモのときも、組織動員ではなく、個人で自然に集まったものだった。
組織は腐敗するが、個人の意思は強い。
