2008年7月14日月曜日

タンゴ ファイヤー



もしも あなたの前にダブルボタンの三つ揃いスーツにソフト帽 目深に被ったクラーク ゲーブルが5人も立って、ウィンクしたらどうだろう。クラーク ゲーブルがわからないならば、アントニオ バンデラでもいい。保障してもいいが、私だったら、たちどころに失神する。
そんな舞台を観た。
アルゼンチン ブエノスアイレスから来た ダンサー達が踊るタンゴを観にいってきた。タンゴ世界チャンピオン ジャーマン コルネオを代表するアルゼンチンダンスカンパニーによるショー。 ロイヤルシアター。A席 $80.
5組のダンサー
Germann Cornejo & Carolina Giannini
Nelson Celis & Yanina Fajar
Meuricio Celis & Ines Cuesta
Cristian Mino & Jougelina Guzzi
Sebastian Alvarez & Victoria Saudelli
歌手
Pablo Lago
ザ バンド カルテット
Violin : Maecelo Rehuffi
Acordion : Hugo Satorre
Base : Gerardo Scaglione
Piano : Gabriel Clenari 
10人のダンサー達は歌手とバンドを連れてきたが、この音楽家達 4人とも めっぽう若くてハンサムで演奏の仕方もダイナミック、地元ではひっぱりだこの人気グループだそうだ。
全員黒髪の長髪をオールバックにして、だぶだぶのズボンに、黒の三つ揃い、ソフト帽をかぶった伊達男の代名詞みたいな姿の男のダンサー達のセクシーなことと言ったらない。タンゴのリズムに合わせて 踊る男達の足さばきがみごと。女性ダンサーがハイヒールで踊る足と足の間に、ひょいひょいと足を入れながら 女性をリードしていく。 女性達は 3インチというから7.5センチの高いハイヒール、これが一番女性の足が美しく見える高さだそうだが、その靴で飛んだり はねたり 転がったり 滑ったり、もうアクロバットのように踊るタンゴに目を見張りどうし。 彼ら、日本にも何度も行ってステージに立っているそうだ。
タンゴはもともと中南米で、貧しい人々の間で 決まった形のないダンスとして形作られていたものだ。4拍子の強烈なリズムさえ 踏襲していれば ステップは自由自在にカップルごとに あるいはリードする男性次第に 変形しても良いという。 「タンゴというのは 女の気持ちをそそらせて、そそのかし、誘惑し、惑わすための踊りです」と、タンゴ 世界チャンピオンの、ジャーマン コルネオは言う。彼のパートナー カロリナ ジャニー二は 「女は男の情熱と興奮を感じながら、服従したり反発したりするけど、その男と女のやり取りを 見ている人たちと共有できるような舞台にしていきたい」と 舞台の前に言っている。
10歳のころからタンゴを踊ってきたというダンサーたち。トウシューズで踊る クラシックバレエが一番苦しい訓練を強いるダンスだと思ってきたけれど、タンゴも楽じゃないみたい。 絶対まねはできないけれど、また 観にいくだけならばオッケー大賛成。 
そんな 舞台だった。