2011年7月18日月曜日
映画 「ポッパーさんとペンギンファミリー」
アメリカの子供向けコメデイ映画「ポッパーさんとペンギンファミリー」原題「MR.POPPER"S PENGUINS」を観た。
1938年に リチャードとフロレンス アドウォーターによって書かれた 児童文学を映画化したものだ。
監督:マック ウォーター
キャスト
ポッパーさん :ジム キャリー
妻アマンダ :カルラ グジーノ
レストランオーナー:アンジェラ ラズべリー
秘書ピピ :オフェリア ロビボンド
娘ジェミー :マデリン カロル
息子ビリー :マクスウェル ペリーコットン
http://www.popperspenguins.com/main.html
ストーリーは
ポッパーさんのお父さんは冒険家だった。いつも冒険に出かけていて留守だけど、未知の国から通信機を通して 息子に冒険の話を聞かせてくれた。ポッパーさんの部屋は お父さんから送られてきた世界中の珍しい秘宝でいっぱいだ。そんなお父さんは 冒険に行ったまま帰ってこなかった。
いまや、ポッパーさんはニューヨークで不動産業をしている大金持ち。世界中を冒険して、旅に出たまま帰らなかった父親の影響で 顧客に土地や家を売るというより、夢を売ることに重点を置いていた。しかし大きな夢を見ながら、仕事をしていて、妻にあいそをつかされて、別居されてしまった。小学生の息子ビリーと、ジュニアスクールに通う むずかしい年頃の、娘ジェイミーが居る。
ある日、子供の頃に音信を絶ったままの父親から 遺産を相続することになった。ブルックリンの高級アパートに住むポッパーさんのところに届いた遺産の小包みを開けてみると 凍ったペンギンが入っていた。飾り物かと思ってみたら、何と本物のペンギンだった。おまけに いたずらなペンギンで、留守中に 風呂場いっぱいを氷水で満たして アパート中に洪水を起こしてくれる。ポッパーさんは仕事が忙しい。反抗期の娘が訪ねてくるし、息子は誕生日の贈物を期待して来る。混乱のうちに 後続の小包みが届いて 中には5匹のペンギンがいた。ポッパーさんの行くところ行くところ 6匹のペンギンがついてきて 彼の仕事も家庭も振り回されて、、、。
というお話。
喜劇役者としてのジム キャリーのおとくい一人舞台だ。いくつになっても年をとらないキャリーとペンギンの組み合わせのおかしさに 引かれて観にいった。とてもまともな妻、優秀な秘書、反抗期の娘が ペンギンに振り回されるポッパーさん以上に ポッパーさんに振り回される様子がおかしい。
CGをたくさん使っているだろうが、ペンギンたちが列を作って ニューヨークの街中を歩き回ったり、博物館の廊下を流れる水とともに滑り降りたり、セントラルパークを横切ったりする。歩く姿が愛らしい。
GUGGENHEIN博物館は 超近代的な美しい建物で階段がなく らせん状のゆるやかな坂で、階上まで上がれるように設計されているが、この建物全部を使って 華やかなパーテイーが行われている。そこにポッパーさんを追ってペンギンたちが入り込み、氷と飲み物のトレイを倒した拍子に 最上階から流れる水とともに 下まで滑り降りる姿が素晴らしくて、笑える。アパートで、留守番するうちに、テレビで チャールズ チャップリンの白黒映画を、自分たちの仲間だと思って ペンギンたちが興味深く眺めるところも笑える。ニューヨークの真冬、アパートの窓とバルコニーを全開して、床に氷と雪で覆い 雪の上にシュラフに包まって寝るジム キャリーの姿も良い。
コメデイーだが、母親が他の男とデイトする姿に、傷ついている子供達の柔らかな心と、ポッパーさんの子供心が、マッチして、ほろりとさせられる。また 父親に贈られたペンギンを契機に、ポッパーさんが一番自分でやりたかったことをすることになった。よかった、よかった。
ペンギン騒ぎで ばらばらだった家族が すべて丸く収まって 子供向けの映画として、成功している。