米国の低所得者むけ住宅ローン、サブプライムローンの破綻に端を発する金融業界で未曾有の金融恐慌が 進行しつつあると言われている。全米証券会社第4位のリーマンブラザーズ破綻、第3位のメリルリンチが金融大手のバンクオブアメリカに救済合併された。のちに ワシントンミューチュアルが貯金の急激な流出、取り付けによって倒産した。 1930年代の世界恐慌を上回る経済破綻が起きている、とも言われている。
この間 オーストラリアドルが落ちて、米ドルに98セントくらいだったのが、あっという間に66セントに落ちたり、また上がったり、まさにヨーヨーのようにお金の価値が上下している。
そんな時期にノーテンキに旅にでて、ロンドンに着いた。ホテルでテレビのスイッチをひねると、イギリスの首相が鎮痛な顔をして 大不況に備えなければならない。失業率は飛躍的に上がるだろう。この国の労働者を守る為に海外からの労働者の受け入れを厳しく制限するつもりだ、と話していた。
不況だ、経済危機だ、暴動だ、革命だ と 高度経済成長期に、叫んでいた岩田弘。いまごろ どうしているだろう。わたしは 完全な経済音痴。金融破綻 といわれて、だから どうしたらいいのか、ぜんぜんわからない。旅でも続けるしかないではないか。
写真右は、ロンドンのホテル。いま流行りのブテイックホテル。外から見ると ただのアパートとしか見えない。ドアにストリートナンバーのプレートがあるだけ。清潔で小さなホテルだった。ツインで、1泊190ポンド($380)だったが、ヨーロッパをひとまわりしてロンドンに帰ってみると、1泊240ポンド($480)になっていた。オーストラリアドルが急降下したため、ホテル代が40%ちかく値上がりしたことになる。
写真中央は、バッキンガム宮殿。 おもちゃの兵隊みたいな楽隊、赤い制服に毛皮の帽子の近衛兵、騎馬隊が行進してきて交代式をする。ロンドンの名物だから行進が始まる11時半には 宮殿前は観光客でいっぱいになる。 夏の間は、宮殿内部を一般公開していたそうで、いま人気の画家フェルメールの「音楽の稽古」があるそうだが、私のいたときは公開されておらず内部をみられなくて残念だった。
写真左は、ウェストミニスター宮殿 現在の国会議事堂。権威の象徴のように やたら巨大でそびえ立つて威圧する。そ、、そんなに偉いのか? 13世紀から審議の場として使われ、議会政治が生まれた場所。全長300メートル、部屋数1100、11の中庭、100箇所の階段をもつ。テムズ河を渡って吹き付ける北風を受けながら 建物の端から端まで歩いただけで もうヘトヘト。
写真1 ウェストミンスター
写真2 バッキンガム宮殿衛兵交代
写真3 ホテル