2008年5月5日月曜日

映画「アイアンマン」


映画「IRON MAN」、邦題「アイアンマン」を観た。 監督:JON FAVREAU
鉄人トニー スタックに: ROBERT DOWNEY JNR
秘書ペパーに:GWYNETH PALTROU
親友の米軍総指揮官ジムに:TERRENCE HOWARD
スタック社取締役 オビダーに:JEFF BREDGES

原題を、そのまま読めばアイロンマンなのに、邦題がアイアンマンなのは、日本人がRを発音できないからかしら? 敷島博士が開発し、金田正太郎少年が操作する、鉄人28号は、今も私のヒーローだけれど、これは、ロボットではなく 鉄でできたスーツを着て戦うアイアンマンのお話。

トニー スタック(ロバート タウニージュニア)は、天才的な兵器開発技術者で、スタック社二代目の社長。彼の開発した兵器は世界中で売りさばかれ、国防長も、米軍も、CIAもFBIもトニーとは密接な関係をもっている。会社の取締役でトニーの右腕は 亡くなったトニーの父の親友だったオビター(ジェフ ブリッジ)。 億万長者のトニーは、お酒と女が大好きな プレイボーイ。豊富な財力と、斬新な技術で新しいスーパーミサイルを開発したばかり。

この新しい兵器を売り込みにアフガニスタンに行った帰り、タリバン砲撃にあい、一行は全滅、トニーは誘拐される。トニーは砲弾の破片が心臓に突き刺さり、死ぬところを 同じくタリバンに誘拐されていた東欧のドクターによって、救命される。このドクターは自分が発明したペイスメーカーを トニーに埋め込んで いったん止まった心臓を蘇生させた。 医師とトニーの二人は、タリバンのために 洞窟で 米軍に売ったばかりのスーパーミサイルを大量生産することを要求される。 タリバンは 沢山のスタック社の兵器を米軍から強奪していた。それらを分解して二人は 新兵器を作る。すなわち巨大ロボットアイアンマンだ。

完成直前にタリバンに察知されて、医師は殺されるが アイアンマンスーツを着たトニーは キャンプから脱出、タリバンの網の目をくぐって、砂漠で行き倒れたところを 米軍に救助される。が、アイアンマンスーツは、粉々に崩壊する。

帰国したトニーは自分が作った兵器がタリバンを攻撃するだけでなく、米軍から奪われた同じ兵器が アフガニスタンの市民を殺傷している現実を知って、もう、武器開発はしない、と、主張する。会社取締り役達の混乱を尻目にトニーは一人、アイアンマン第2号の製作に着手する。 自分の心臓のペイスメーカーに 原子力エネルギーを使った新しいエネルギー源を埋め込み、銃にも爆弾にも負けない力を持ったアイアンマンを作る。飛行機より早く飛び、鉄よりも強く、風よりも早く走るアイアンマンは、アフガニスタンで大活躍。親友の米軍総指揮官ジムは、トニーの姿に驚愕する。

しかし、スタック社取締役のオバデイアは 裏ではトニーを裏切り 武器をタリバンにも横流ししていた。そして砂漠で粉々になった、アイアンマン第1号を再生して、トニーの心臓に埋め込まれている新エネルギーのペースメイカーを取り付けて自分がアイアンマン第1号になって、第2号のトニーと戦う。新エネルギーのペースメイカーを奪われたトニーの戦いの勝ち目はないが、秘書(グウェンス パースロー)の機転で第1号はエネルギーを失い、トニーは生き残る。アメリカ市民は、新しいヒーロー アイアンマンの登場に大喜びして、、、。というお話。

結論は、ジョージ ブッシュは、イラクで4000人の米兵をなくしながらも アメリカの自由と正義のために戦争を正当化しているけれども、アメリカの本当の敵は タリバンでもハマスでもアルカイダでもヒスボラでも南米ナショナリズムでもなくって、アメリカ内部の腐敗なんだよね。トニーの敵が 一番身近にいた自分の会社の右腕だったように。

トニーが3か月 タリバンに誘拐された後、無事帰国して、彼が最初に食べたがったのが、マクドナルドのチーズバーガーだったり、仕事しながら、ピザにかぶりついたり、億万長者なのに、なぜか憎めない。

プレイボーイ、トニーの一夜のお相手が 彼の豪邸で次の朝 目が覚めると、秘書のグエンス パースロー以外に誰もいない。女が腹をたてて「なによ、あんた」と言うと、パースローが、「私 秘書なの。トニーのズボンを下ろさせること以外は何もかも、私の仕事なの。」と、スラリと言うところも 彼女らしくて、全然憎めない。やっぱり、スーパーヒーローには、彼女くらいの、品格のある女優を使ってくれないとね。

週に1本以上は 劇場に足を運んで映画を観ているから、映画の始まる前の予告編はたくさん観ている。「インデイアナ ジョーンズ」や、アンジェラ ジョリーの「ウォンテッド」 など、興味深い映画が次々にやってくるのがわかる。でも、このアイアンマンは 一度も予告編をやらなかったので、何の予備知識もないまま、急に劇場に出てきたのを観た。で、観てよかった。とってもおもしろい。

「スパイダーマン」、「バットマン ビギン」、「スーパーマン」など、スーパーヒーローが私は大好き。 「ロボコップ」、「トランスフォーマー」も大好き。天才的な技師が図面をひいて、それが立体的な形をつくり、本物のロボットができていく過程はぞくぞくする。この映画もトニーが ロボットを相手に一人で アイアンマンスーツを作っていく過程がすごくおもしろい。人はいつも鳥のように自由に空を飛び、 風のように早く走り回る夢をみる。スーパーヒーローは、いつだって、いて欲しい。