2008年5月22日木曜日

シドニーの普通のレストラン



シドニーはもう冬、6時半に起きる頃はまだ暗い。写真は 起きたときベッドから見た光景。ギリシャ教会の尖塔が日の出の光に美しく映える。

映画「アイアンマン」で、テロリストに誘拐された億万長者が救出されて、アメリカにもどって まず初めに食べたがったのがマクドナルドのチーズバーガー、というシーンがとても気に入ったのは、私も マックチキンでなく、ナゲットでなく一個$2のチーズバーガーがむしょうに食べたくなるときがあるからだ。 家から5分歩いたところにマクドナルドがあり、さらに5分歩いたところに郵便局がある。毎日 私書箱を見に、郵便局に行き、マクドナルドによらず帰って来るのに努力を要することがある。40セントのソフトクリームの魅力も見過ごせない。それをなめながら、ゆっくり歩いてアパートのドアでコーンに達し、エレべータ-でコーンを食べつくし、部屋に入って ポイッなのだ。

娘達がそれぞれ立派な専門職について自立して、一人遊びが上手になった。ひとりでチャッッウッドに映画を見にに行き、一人で回転寿司を食べてくる。寿司飯の上にサラダを乗せたり、エビフライやとんかつが乗ってマヨネーズがいやというほどかかっているような皿ばかりが クルクル回るカウンターで、「ねえ、かんぴょう巻き作ってちょうだい、普通の、ごく普通の奴、、」とか、無理難題を言って嫌がられている。

映画館から一階下りたマンダリンセンターの、韓国チャコールBBQの、$10 バイキングにも よく行く。レストランで一人前ドン と盛られると食べきれない。好き嫌いも激しいから、好きなものを好きなだけ気ままに食べられるとうれしい。バイキングだから、ネギやにんじんをセッセと横にどけて、焼きそばだけをがっしり取ったり、八宝菜の山の中から、ほじくってミニコーンとブロッコリーだけとったり、肉のところをこそげ取ってマーボー豆腐の豆腐だけを取ったりしても、誰も批判がましい顔をしないでいてくれる。四角い顔の主人 元軍人という感じのおじさんもおばさんも、最初に店に入ったとき$10払って入ると、みごとに無表情のまま何時間でも放っておいてくれる。ふと思いついて友達に手紙を書いたり、新聞を読んだりしてゆっくりする。

家族や友人と食べるディナーに、日本食レストランの予約を取ろうと「オタクは日本料理屋ですか」と聞くと 「いいえ」、と明確に否定してからジャパニーズフレンチです、とか、フュージョンですとかの答えが返ってくる。何のことが全然わからない。

でも、気に入ってよく行くレストランは「WAQU」と、「美濃」。

「WAQU」:32FALCON ST CROWSNEST 9906-7736   5コース $49
「美濃」:521MILLITARY RD MOSMAN 9960-3351   5コース $59

先日の「WAQU」のメニューは、
1)ソフトシェル蟹とタコス   牛肉と飛び魚刺身 ポン酢ゼリー寄せ   鶏フィレ肉ゴマソース   にんじ    んスープキャビア添え
2)鱒のタルタルソース   または  
 帆立貝と豆腐のきのこソース   または   
 黒豚フィレ肉照り焼きソース
3)寿司
4)ビーフステーキ   または   
  チキンアジアスパイス   または   
  鱈の西京焼き
5)デザート


先日の「美濃」のメニュー

1)穴子とカニの湯葉まき   または   蒸し海老の梅ドレッシング
2)お造り生カキの盛り合わせ
3)銀鱈の西京焼き
  赤ピーマンと魚介類のポタージュ
  海老真丈
  牛肉たたき
  ソフトシェル蟹の吉野葛揚げ    
    または   

  キングフィッシュとしめじ茸蒸し
  赤ピーマンと魚介類のポタージュ
  アスパラガスの合鴨巻き揚げ
  あぶり帆立貝のマリネサラダ
  霜降り肉のしゃぶしゃぶ風サラダ
4)鰻重     または   
  鶏か鮭の照り焼き     または   
  天ぷら     または   
  すき焼き     または    
  和風ステーキ     または    
  とんかつ     または    
  握り寿司     または   
  寄せ鍋     または   
  かじきトロの煮付け
5)デザート

「WAQU」はテーブルとテーブルの間に充分 スペースがあって、静かで落ち着いている。10人くらいのパーテイーができる個室もあって、良い。
その点、「美濃」は 詰め込みすぎというか、普通。
どちらの店も趣味の良い瀬戸物を使っていて、感じが良い。久しぶりに家族が顔をあわせたとき、食事を楽しめるシドニーの普通のレストランだ。