注目されたのは、30日のトランプとシージーピン中国主席代表との会談だった。世界経済のナンバー1とナンバー2との6000憶ドルの交渉だ。トランプは、会談前には11月1日からすべての中国からの輸入品に100%の関税をかけると息巻いていた。
結果は100%の関税は1年先送りして、中国からのレアアース(希土類)は、これまで通り米国に輸出されることで合意が得られた。かねてからトランプは、「中国はレアアースで世界を人質に取っている」と中国を非難してきた。
希少なのは、使用するに当たっての濃度の分離工程がきわめて複雑なためだ。中国は、レアアースの豊富な自国で採掘し、秀でた精製技術で世界全体の需要の90%を精製加工している。
また中国は、原材料のレアアースの生産だけでなく、電気自動車、風力発電、エレクトロ二クス、などの最先端技術でも優位に立っている。
トランプは、アメリカファーストと言いながら、イスラエルとウクライナに、米国製の武器を湯水のように注いできたが、米国の防衛産業、一つを取ってみても、中国からのレアアースがなければ、製造できない、実のところ、米国の武器防衛産業は、中国に依存している。
中国を脅し、卑しめ、見下し、宥め、懐柔し武器の原料を売ってもらって、作った武器で台湾をダシにして中国に戦争を仕掛ける、、、という漫画のようなことが今、世界では進行している。
最後に笑うのは誰だろう。
「死んだ男の残したものは」作詞:谷川俊太郎 作曲:武満徹




