2023年10-7以降、米軍はパレスチナを攻撃するイスラエルを支援するために、紅海に空母を派遣していたが、今回デイエゴガルシア島に、最新鋭の戦闘機を配備したということは、いよいよターゲットをイランに向けて、戦争準備態勢に入ったことになる。
米軍はサウジアラビア、オマーン、UAE、ヨルダン、シリア、イラクに米軍基地を持つ。米国は中東の安全維持のため、と言いながら他国に戦争を仕掛けては、その国の油田の権益を奪い取り、米軍基地を作ってきた。
2003年にはイラクに大量兵器があると言う理由で、サダムフセインを倒すためにイラクを爆撃し、100万人のイラク人を殺戮、イラクの総人口の5%を失わせた。英国イラク調査委員会は、2016年、イラクへの参戦は不当だった、と結論した。米英軍によってサダムフセインは殺されるべきではなかった。
2011年カダフイ大佐をリビアから追放するために、オバマ大統領下の米軍はリビアを9700回爆撃し、カダフイ大佐を殺害し数十万人のリビア人を難民しし、国を2分してリビアの世界で最も良質だったオイルと天然ガスの基地を奪った。独立の英雄として優れたリーダーだったカダフイ大佐は決して殺されるべきではなかった。
2011年オバマ大統領下の米軍は、シリアでもアサド大統領を失脚させるためシリア内戦に介入し、国を2分して主要な油田を占領した。ダマスカスが陥落し、アサド大統領が失脚したのち、モハメドアルシャウラが暫定政権を取ったが、一方で米軍に支援されたイスラエル軍は危機に乗じて、ゴラン高原を占拠しユダヤ人の領土を拡大している。アサド大統領を失脚させるべきではなかった。
2015年から、オバマ大統領下の米軍は、イエメンでサウジアラビア主導の連合軍に関与しイエメンを空爆、この時の攻撃だけで50万人のイエメン人が命を失っている。現在は、イスラエルの組するフーシ派が、紅海で商船を攻撃している、という理由で米軍は直接イエメンに空爆を繰り返している。
2024年9月には、レバノンのベイルートで、イランの宗教指導者ハッサンバスララを空爆で殺害し、米軍を後ろ盾にしたイスラエル軍によるレバノン地上侵攻戦で、数千人の死者を出した。卑劣な通信機器の一斉爆破では、37人の死者、4500人負傷者を出した。これに米国のCIAが関与したことを認めている。10月にはレバノンへの地上侵攻が始まり戦闘が続いている。ハサンナスララはイラン人の心の支えであり、殺されるべきではなかった。
米軍はアフガニスタン、イラク、リビア、シリア、イエメンで、200万人を超える殺人を行ってきた。その土地で戦争を仕掛けて殺しまくって米軍基地をつくり、油田を強奪する。米国は一時として戦争を止めたことがない。武器製造会社が国の経済を支えている。地中海沿岸にはまだ手つかずのオイルと天然ガスが埋まっているからだ。
サウジアラビア、オーマン、UAE、ヨルダン、シリア、イラク、そしてデイエゴガルシア島の米軍基地が、ぐるりとイランを囲んで、さらなる中東諸国のオイルを奪おうとしている。