2025年8月12日火曜日

パレスチナ承認

オーストラリアは、パレスチナを正式に独立国家として認め、9月の国連総会でそれを認証するように求める、と発表した。フランス、英国、カナダに続いて、時流に遅れまいと労働党政権のアルバニー二首相が 昨日述べた。ニュージーランドも後を追うという。

先週の8月3日にシドニーのアイコン、ハーバーブリッジに10万から30万人ともいわれる市民によって、「即時停戦、パレスチナ支持」のデモが行われ、同時にメルボルン、アデレード、ブリズベン、ダーウィンと各州の首都でも国を挙げて、それまでなかった空前の規模のデモが行われたことが、政府の決定を後押ししたと思われる。
ハーバーブリッジのデモは、組織動員ではなかった。文字通り市民の意思の表れだった。先頭のウィキリークのジュリアン アサンジ、サッカーヒーローで人権活動家のクレイグ フォスター、前ニューサウスウェルス知事のボブ カーなどの後を続いた人々は、当日気温6度、強風と横殴りの雨の中を、もうこれ以上パレスチナの子供たちがミサイル攻撃と飢餓で死ぬ姿を見たくない、と思って集まったふつうのおじさん、おばさんたちだった。
アルバニー二政権は、パレスチナを1国2政府制度で、それぞれの代表がイスラエルで民主的に政権を共存させるように、求めるという。しかし、その条件は、テロリスト集団ハマスを新政権から排除して参加を認めない、という。

そうだろうか
ハマスはパレスチナのガザの人々、230万人が選挙的正当性をもった政党与党であることを、忘れてはならない。ガザの人々が選んだ政党を、他国のものどもがテロリストのレッテルを張って、代表権を認めず排除することなど、あってよいのだろうか。イスラエル、シオニストの血に飢えた残虐性をすべて、ハマスの責任に押し付けてはいけない。

2022年にネタニヤフが汚職で告訴されていたにもかかわらず政権を成立させ,極右シオニストベングニール国家安全保障相や、スモトリッチ財務相が、正しい方法で選出され、国際法と国連決議に従って、正当な政権だと、主張するならば、その遥か前からガザの民衆から選ばれて政権を維持してきたハマスを尊重せずに、何が停戦か? 先進国がパレスチナ国家を認めるか、認めないか、ハマスを排除するかしないか、とか勝手におしゃべりするのは、「内政干渉」ではないか。ハマスは、自分たちの土地が侵略されてきたので、それに抗して民族独立運動をしてきた。わたしたちは、パレスチナの人々の「声」に耳を傾けるべきだ。ハマスを排除してはいけない。