1999年ハワード首相(自由党)が、労働党の提案で憲法を改正し、君主制から共和制に移行しようとして、国民選挙が行われた。21世紀に向けて国の頭のエリザベス女王を取っ払うかどうかを問われ、私の友人たちは進歩はが多かったから、すんなり共和制に移行するかと思ったら圧倒的多数であっさりと現状維持になった。びっくりだ。オージーはみんな女王が大好きだった。人々はウイリアムやハリーのゴシップを、自分の親戚の話みたいに挨拶代わりにしゃべる。そして大半がチャールスが嫌いだ。
ダイアナがパリで交通事故で亡くなった時、私はたまたまシドニーの高級住宅地に住んでいたが、周りの家々が家の入口にダイアナの大きな写真を黒いリボンで囲んで取付けて、ランプを灯して悲しみを共有、喪に服したのには驚いた。エリザベスはチャーミングだがチャールスは離婚までしてかつての若妻を事故で死なせたから大嫌い。「マッチョが命」のオージーの国民性をよく表している。
そんなオージーが、キングチャールズ2世を元首として受け入れるか否か。再び君主制から共和制への移行が論議されることだろう。ニュージーランドも同様だ。ニュージーランドでは一昨年ひと足早く国旗を変え、英国国旗のブルーを取り去った。国民投票で新しい黒を基本にした旗に変えたのだ。オールブラックスを誇る国らしい国旗だ。
7つの海を支配した、大英帝国の圧政を怒る声も上がっている。インドは英国から独立して75周年を祝ったところだった。女王の死は尊重するが侵略され強奪された歴史は忘れられていない。ケニヤからも、ジャマイカからも同様な声が寄せられている。北アイルランドの人々の心はもっと複雑だろう。
大英帝国はオーストラリアでも先住民アボリジニにとっては、単なる侵略者だ。「アフリカの黒人のように良く働くことをせず怠惰なので害獣として殺すしかない。」と、人口を10分の1以下になるまで殺しまくった歴史を持つ。今回メデイアがアボリジニの一介の古老に女王の死をどう思うか問われて、「女王であろうが乞食であろうが人の死には心から痛み、その人の生きた人生をリスペクトする。しかし彼女は私たちをリスペクトしなかった。いまだ謝罪もしていない。」と答えた。まことに的を得た答えだと思う。
ビートルズ、ポールマッカートニー作詞作曲の「ブラックバード」を歌ってみた。1968年作。1950年から60年代に米国でアフリカ系アメリカ人の公民権獲得、人種差別撤廃を求めて持ち上がった大きな社会的うねりに対して共感したポールが書いた作品。ポールはジョージハリスンとテイーン時代から仲が良く2人でギターで遊んでいたが、ヨハンセバスチャン バッハの「ブーレ ホ短調」をアルぺジオ奏法で弾いてみたことがあった。その技法に
インスパイヤされて後に作曲したと、ポールは言っている。3弦開放音のG音が、初めから終わりまで鳴り続けている。
2001年の映画「アイアムサム」は3歳児の知能しか持たない父親が5歳の娘を懸命に育てる心温まる映画だが、その泣けてくるシーンでサウンドトラックに使われている。歌詞の日本語訳は、
静かな夜に鳴く 黒い鳥 傷ついた翼で 空に向かって
君がずっと長いこと待っていたのは この瞬間だろう?
静かな夜に鳴く 黒い鳥 疲れ切り落ちくぼんだ瞳で 先を見ようとして 君がずっと待っていたのは 飛び立つこの今だよ 黑い鳥 飛ぶんだ 闇夜に輝く光目指して
I am singing [ BLACKBIRD ] written by Paul McCartney in 1968.
The lyrics were inspired by the civil rights movements, specially anti-racial discrimination, during 1950's to 60's, in USA.
The guitar accompaniment was inspired by Johan Sebastian Back's [ Bouree in E miner ] often played by classical guitar. As a teenagers Paul and George Harrison tried to learn Bouree as a show off pieces. The lyrics are:
Black bird singing in the dead of night . Take theses broken wings and learn to fly. All your life You are only waiting for this moment to arise. Black bird fly. Black bird fly Into the light of dark black night. Into the light of dark black night.