これから本格的な夏にむかうシドニー。ああ、またブッシュファイヤー(山火事)の時期になるのかと思うと恐ろしい。
2019年10月からオーストラリア全土で5か月間燃え続けたブッシュファイヤーでは、33人死亡、770万ヘクタール消失、焼失家屋2500軒、400人余りが煙害、有害微小粒子による喘息で死亡。同じころブラジルで山火事が起きて話題になったが、その面積の5倍の面積が燃えた。その後2月に降り始めた豪雨が1週間続き、大規模な水害を起こしながら、燃え続けていたブッシュファイヤーは消火された。
シドニーに住む自分の家にも燃えがらが沢山飛んできたし、空が昼も夜もオレンジ色に覆われる姿には、この世の終わりか、と思い、喘息もちには24時間呼吸が苦しい日々が続いたし、その後の豪雨では、浸水で車が被害を受けた。
この11月グラスゴーで、1980年代からの新自由主義による野放しの資本主義が地球のCO2を破滅的に急増させた、という前提にたって、気候サミットが開催された。世界中の国々が2050年までに地球上のCO2を減らし気温上昇を止めるために、いかに脱炭素社会を作るかについて、話し合われた。そして、予想通り石炭火力発電をゼロにするという、最も基本的な合意が反故された。
インド、米国、オーストラリアがゴネた。黙っていた日本も姑息なことに、石炭火力発電所をこれからも、新規建設する予定を変えていない上、インドネシアやバングラデイシュに発電所を輸出する予定だ。オーストラリアも資源国だから、石炭輸出に経済を支えられている。みんなカンニング国家、チーテイング常習国ばかり。グレタ トウンバーグら若い人々が怒るのが当たり前だ。
地球上の水分は総体的に変わらない。地球の一方で日照り、山火事、砂漠化が進んでいれば、一方では洪水、豪雨、地滑りで被害が出ている。
暑い時、寒い時、地球の反対側で暮らしている人たちは、いまごろどうしているのだろうか、と、いつも考えをめぐらすことができる人間で居たいと思う。
I am singing Japanese old song[ Memories of Summer ] written by Yoshinao Nagata.