小野伸二、33歳、背番号21、ポジションはMID、25ゲームで8ゴールを成功させ、さらにチームを、レギュラーシーズンで、みごと、優勝させた。トニー ポポヴィッチ監督は、今年の最優秀監督賞を受賞した。新造チームが 10チームあるプロのチーム戦で 上位に食い込むことは不可能と言われていたにも関わらず、強豪チームを次々と破り、優勝したのは、胸のすくような快挙。昨年9月に小野伸二が 加わってからは小野の人気はすごい。試合ごとに、オージーファンが、オーノ、オーノ、を連呼していた。
昨日の午後、サッカーのグランドファイナル戦があった。レギュラーシーズン戦とは別に、10チームの総合点を上げた2チームが、最終的に戦う、いわばオーストラリアで一番強いサッカーチーム王者決定戦だった。小野伸二のウェスタンシドニーワンダラーと、セントラルコースト マリナーズとが試合をした。マリナーズは、過去3回続けて優勝している強豪チームだ。どちらのチームも、熱狂的なファンが多い。観客は、どちらもチームの選手たちと同じシャツを着て、応援に来る。でも、昨日は地元、シドニー勢のウェスタンシドニーワンダラーの、赤と黒の縞のシャツを着たファンがずっと数では多く、試合前から異様な盛り上がり方をした。オリンピック会場につめかけたのは、4万2千人余り。4万2千人と軽く言うが、シドニーの人口は、376万人だ。野球の巨人戦で東京ドームに2万人集まるといっても、東京の人口は 1千322万人だ。これまで、これほどサッカーの試合が 盛り上がることはなかった。シドニーでサッカーがこれほど熱くなっていて、それを日本人の小野が機動力になっている。
試合結果は0対2で、ウェスタンシドニーワンダラーは、優勝を逃した。善戦したが、前半で得点をあげられ、後半、ペナルティキックで点を取られた。SBS国営テレビのサッカー解説者で、自分もサッカーのエースだった クレイグ フォスターは、試合を振り返って、「2回もペナルテイーを取られた。これについては賛否両論あるだろう。」と言っていた。サッカーのペナルテイーは、たった一人のレフリーの判断に任される。公正な判断だったか、疑問をもつことも多い。
小野もシュートしたが、得点にならなかった。残念。
グランドファイナルには 優勝できなかったが、ともかくも、レギュラーシーズン戦ではチームは、優勝した。小野は 今年の契約延長にサインした。
ニュースでも、小野の顔写真を引き伸ばしたお面を、オージーの子供たちがかぶって、オーノーオーノー、シージー シージーと黄色い声を上げて声援している。小野伸二の活躍が 嬉しい。