2008年11月4日火曜日

スイス ルツエルン その2







翌日は ピラトゥス山、標高2132Mに登る。世界一勾配の急な ケーブルカーで頂上付近まで行った。ケーブルカーから下を見ると、緑一面の牧草地に乳牛が放牧されている。牧歌的で可愛らしい、童話にでてくるような木造農家が点在している。眺めていると、ちょうど牛乳を収集する車が農家の間を回っているところだった。山道をハイキングしている人もいる。
ピラトゥス山の由来は 古代ローマの司令官ポンテウス ピラトからきていて、彼の亡霊が住んでいると言い伝えられてきた。大戦中は 機関銃が装填できるように トンネルが掘られ、機関銃をすえつけるための岩がくりぬかれていた。 アルプスの山々の絶景を見るはずが、頂上に着いてすぐに霧が立ち込めて 見る見るうちに下界の山や湖が霧に隠れてしまった。

山から下りてきて、「嘆きのライオン」を見る。湖に面した、自然のままの岩に 瀕死のライオンが彫ってある。実物のライオンの5倍くらいの大きさ。体に槍が刺さり 苦渋に満ちた顔をしている。フランス革命のときに、マリーアントワネットらを守る為に 勤務についていた250人ちかくのスイス衛兵達が 殺されたことを偲んで作られた像。

市内に帰ってきて、「チャペル橋」を渡る。14世紀に市内を流れるロイス川に造られた木造の橋。八角形の見張り台とともに、ルツエルンのシンボルになっている。
ランチはホットドッグとコーヒーをショッピングモールのスタンドの止まり木に腰掛けて食べる。15フランク。 1700円くらい。

ローレックス店に入ってみる。4階建ての大きな店で、時計や宝石だけでなく スイスナイフや、スワロスキーやほかの免税品や、お土産なども売っている。
男物の腕時計「サブマリーン」。ブルーと純金の鮮やかな色、300M潜っても防水で、9150フランク。すてき!
18金のゴールドカラー婦人物が 7200フランク。ピンクゴールドが9000フランク。娘が 可愛いピンクゴールドのを 腕につけてみて、、、ウーン重い!!!と言っている。約、9000ドル、100万円ですか?逡巡する娘の横顔をハラハラして覗っていると、しばらくして、じゃあ 帰りましょ、と、、。ほっと胸をなでおろす。

時計の代わりに チョコレートを買う。「MERKUR」というお店。店の中で、大きな延べ板のような鉄板の上で、チョコレートを作っている。ブラックチョコレートは熱い鉄板で薄く延ばして、ミルクチョコレートは 厚く伸ばして、ピスタチオをたっぷりいれて熱がさめたら、バリンバリンと豪快に割る。つぎはちょっとだけクリームの入ったチョコレートを厚くのばして、アーモンドをぎっしり入れて固まったら すぐにバリバリ割って 器に入れていく。見ているだけで とてもおもしろい。手つくりチョコレートだ。100グラム 6,20フランク。(620円)。500グラムのと200グラムのを買った。そのときは 何となく買ったが、家に帰ってきてから 開けて食べてみたら とてもとても美味しかった。スイスチョコの代表とされているリンドンなんか、比べ物にならない。ブラックチョコは本当に口が曲がるくらい苦いし、ミルクチョコもカカオの香りがプンとして、味がある。どのチョコも、木の実やイチゴやべリーが入っていて、それぞれが良く合ったミルクの度合いでカカオが混ざっている。本当に本物のチョコレートの味だった。
ベルギーチョコレートばかり ギフト用に流行っているが、生クリームの沢山入ったベルギーチョコは 飽きやすく、いったん飽きるともう二度と食べる気がしない。それに比べたら日本のチョコレートは 昔からある明治の板チョコが美味しい。でも、このスイスのチョコを食べてからは もう、これが一番、ということに決めた。チョコレートはMERKURだ。

夕食はホテルで。
今まで泊まってきたホテルでは、みな 人々がプロフェッショナルで感じ良く、気分よく過ごしてきた。しかし、ここスイスのホテルレストランで 初めて中国人の子供のような若いウェイトレス達が えばった態度で、「ユー!コーヒー???」とか言って ジャポンとコーヒーを乱暴に注いで こぼして行くのに出あった。「おい、ケンカ売ってんのかよ。」と思わず立ち上がりそうになるのを 辛うじて おしとどめ、ツアーの人たちと、にこやかに社交を続ける。まったく! 
一人っ子政策で礼儀を知らない世代の中国人が 世界中で 人々の神経をさかなでしている。限られた英語の能力だから、コミュニケーションをとるのが大変なのだったら その分 謙虚になっていれば良いものを 中国語をしゃべれない奴らは野蛮人 とでもいうように横暴だ。全く困ったもんだ。
しかし、君達、9ヶ月の勤務でスイスからは、追い出されるのだよ。スイスの外国人労働者制限政策に、このときばかりは、賛同する。

写真中央:嘆きのライオン
写真左右:典型的スイスの農家