原作:エーリヒ レマルク。
1928年にこの作品を発表したレマルクは、これをもとに映画化された映画は上映禁止、出版された本は焼かれ、発売中止、ナチ台頭の時期に重なり敗戦国ドイツの惨状を宣伝したと言うことで国賊扱いされた上、国籍をはく奪され、スイス経由で米国に亡命することになった。 映画の主役を演じたリュー エアーズは、このあとWWⅡで、良心的兵役拒否をして看護兵として、南太平洋の戦地で3年半もの間、働かなければならなかった。
西部戦線とはWWⅠでドイツ軍と連合軍が最も熾烈な戦闘を繰り返したベルギーフランデル地方、フランス北東部の国境近くを指す。わずか数百メートルの陣地を奪い合うために、300万人の戦死者を出した激戦地。ガリポリ、ノルマンデイー上陸などとともに、戦争の残忍さを表す代表となっていて、オーストラリアでも毎年戦死者の遺族が追悼式に渡仏して参加している。
この西部戦線に当時、ギムナジウムに通い大学入試を目指していたレマルク自身が、18歳で学徒志願兵として参戦する。最前線に送られ、親しくしていた学友たちを次々と亡くした経験を、1928年、30歳になって発表、いちやくベストセラーになって45言語に翻訳され、米国のユニバーサルピクチャーが版権を買い、映画化された。ルイス マイルストン監督によるこの作品は、1930年第3回アカデミー賞で作品賞と監督賞を受賞した。
映画は1930年の作品にカラーを付けて、リメイクされたのが1979年。2022 年のいま上映中の作品は、3回目のリメイクになる。ドイツが制作してNETFLEXで、ここ2月に公開された。
映画では、原作者レマルクの体験通り、17歳のポールが仲の良い同級生と共に、老教師から愛国心を掻き立てられて志願、そろって西部戦線に送られるところから始まる。ろくに訓練もないまま数百メートル先に敵兵が待ち構える塹壕のなかで、一人ひとりとポールは友達を失っていく。泥と火薬と毒ガスと、肉弾戦の中で、絶望的な状況と残酷なシーンが続く。
NETFLEXの2022 作品よりも、1930年で1979にリメイクされた作品の方が、わずか17歳のポールの目で戦争が描かれていて、牧歌的なフランスの田舎の風景や、古参兵カデンスキーとの心の交流がよく表現されているような気がする。1979版のラストシーンは有名で、映画好きの語り草になっている伝説的なシーン、ポールが塹壕から飛び立った蝶をとらえようとした瞬間に、撃ち殺されて映画が終わる。若干17歳で志願した若者が、昨日敵兵を銃剣で刺し殺した手で、生き物を見ると思わずデッサンしたくなる美術志望の、傷つきやすい柔らかな心も持った普通の少年だったことを表していて、ただただ悲しい。優れた反戦映画だ。
「西部戦線異状なし、報告すべき件なし。」とは,ポールが死んだ日、ドイツ軍司令部が上官に報告した言葉。
専守防衛だけでなく敵のミサイル基地を攻撃することが国防だ、と言い張る日本の愚かで卑怯な者の口と同じだ。
今年の英国アカデミー賞で、監督賞と作品賞を受賞した。来月行われる95回アカデミー賞でも9部門でノミネートされている。受賞間違いなし。このような時期に、レマルクの残した反戦映画を見ることの意味は大きい。
[All Quiet on the Western Front]
The film is a 2022 German film based on the 1929 novel by Erich Remarque. Directed by Edward Berger and was released to streaming on Netflix. It received 76th British Academy Films Award : the Best picture and Best director award.
The story is : in 1927, 3 years into WW1, 17yeard old Paul enlists in the German Army with 4 classmates, they are deployed in Northern France, trench warfare on the Western Front. Although Paul lost all his loved friends one by one, he ,survived with old soldier Katczinsky on that time at front line lost 3000000 lives. On November Supreme Allied commander gives the German the war imminent end and an armistice that is set to take effect at 11:00AM.
However Paul was shot and killed as many French soldiers at 11:00AM on November11.
This novel was German born Erich Remark based on his own experience in the German Army during WW1, was international best seller at 1930's which created a new literary genre and was adapted into films. His anti-war themes led to his condemnation by NAZI propaganda, and his German citizenship was taken away, then he must escaped to Switzerland and USA.
Watching this Anti-War movie has meaning such a aggressive countries movement right now. Stop killing!