2021年6月3日木曜日

ボブデイラン「ハードレイン ゴナフォール」

ボブデイランの「ハードレイン ゴナフォール」を歌ってみた。

  俺の青い目の息子どうしてたかい、かわいい俺の息子、俺は霧の山をふらついて、曲がりくね  ったハイウェイを這いずって、森に迷い込み、死んだ海に来て、墓の入り口にたどり着いたのさ
  俺は狼に囲まれた赤ん坊を見て、煌めくハイウェイには誰も居なくて、木々は血に染まって、男たちの手斧は血にまみれ、みんなしゃべっているけど言葉にならず、子供たちが銃と刀を握っていたよ
  俺は雨が降る前に、また行くよ、真黒な森の一番奥まで行ってみるよ、そこは沢山の人が、何も持っていないところ、そこはネズミ殺しが浮かんでいるところ、汚い監獄のある谷の家に、死刑執行人はいつも顔を隠し、飢えが醜い、魂が失われた場所に、色と言えば黒、数と言えばゼロのところ、そこで俺は語り、考え、話し、それを吸い込む、山から見れば魂は、観ることができる、俺は海に沈んでしまうまで海に立つ、しかし俺は唄い始める前に歌を失ってしまう。

「Hard Rain A-Gonna Fall」、邦題「激しい雨が降る」1962年のこの作品が作られた頃、キューバ危機の最中だったので、デイランは、ソビエトからミサイルが飛んできて、この先自分の人生も長くなさそうだと思って書いた、と言っている。葬送の歌ともいえる。
2016年10月にノーベル文学賞を賞与されたとき、式に本人は出席しなかったがボブの親しい友人、パテイ スミスが、この曲をオーケストラをバックに歌った。

彼はおとぎ話や伝承文学、聖書、中世の吟遊詩人の言葉や、ジャックロンドン、アーネストヘミングウェイなどの文学の中から、沢山の言葉をひっぱってきて、独特の詩を書き、それの声を載せて歌った。内省的で作家性が強く、強烈なメッセージが込められている。79歳、今もツアーを組んで現役で歌っている。それが嬉しい。超人の部類に属する。
I am singing [ A Hard Rain A-Gonna Fall ] written by Bob Dylan. When he was given Novel Prize in 2016 ,Bob did not attend on the ceremony however his one of best friend Pady Smith sang this. It is funeral, sad song.