初のアフリカンアメリカンのアメリカ大統領、オバマは空前の人気と人々の支持を保っているが 崇高な理念だけが先回りして 議会の根回しや、金融界の守銭奴達に手を焼いているように見受けられる。
未曾有の不景気、失業率上昇、貧富格差の拡大、医療体制の貧困、アフガニスタン派兵による出口のない戦い、、、。アフガニスタン介入は はっきり愚かで間違っている。
しかし、こうした中で なんだ、理想が高くても人は飢える一方ではないか、という世論操作がなされて、理念が理念倒れになることを、危惧する。
彼はすごく良いことを言っている。
彼の人権擁護政策の理念を示す例としてセクシャルマイノリテイーの人々に対する対策が明記されているのがそれだ。これは立派だ。100%支持したい。保守的クリスチャンが多く、人種差別、ジェンダー差別の強いアメリカで、このような政策理念を はっきり示すということは 立派で、勇気ある提言だ。
ホワイトハウスのホームページに明記されている「LGBT:セクシャルマイノリテイーのためのサポート」によると、
LGBT:レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル(両性愛)、トランスジェンダー(性同一障害者)の人権はすべての人が尊厳と尊敬をもって平等に扱われなければならない。
1)セクシャルマイノリテイーを攻撃したり、嫌がらせをすることはヘイトクライム:犯罪行為であり 罰せられなければならない。
2)セクシャルマイノリテイーを理由に雇用差別をしてはならない。 性的嗜好や性自認による雇用差別法を支持する。その上、同棲するカップルは結婚した男女カップルと同じ法的権利を擁する。
3)LGBTカップルをサポートするために社会保障をする。健康保険の扶養者として認定したり、所得税の配偶者控除を受けられたり、夫婦としての財産所有権を認めるなどの保障をする。
4)同性結婚を禁じる憲法に反対する。
5)軍隊内「DO’NT ASK」や「DO’NT TELL」 のポリシーを撤回する。入隊時にゲイやレズビアンであることを聞くのも 自分から言うのも止めて黙っていることは、かえって、明白な差別になる。カミングアウトしても問題なく軍隊内部で受け入れられるようになるべき。
6)すべてのカップルに 養子縁組の権利がある。セクシャルマイノリテイーであるかどうかに関わらず 望むカップルが養子縁組ができるべきだ。
7)セクシャルマイノリテイーがHIV・AIDSの関連で差別をもたらすことがないように配慮する。 エイズを予防し、HIVを減らし、コンドームの使用を推奨し、使用済みの注射器を再使用しないように、使い捨ての注射器を 必要とする人に支給する。
8)女性のHIV感染を予防する為に 抗ウィルス予防薬開発を促進する。
以上 素晴らしいではないか。100%支持する。
男と女は まったく対等な存在だ。相手が男であろうが女であろうが、愛情にかわりはない。パートナーとして一生ともに生きていく相手が男であっても女であっても良い。
戸籍に父と母と子といった記録をする必要はない。ともにパートナーと生を分かち合うことに意味がある。そして子供が家族の宝として 大切にされ、愛されて育つことが優先されるならば、生物学的な精子が誰のものであろうが、卵子が誰のものかは、重要ではない。どんな愛の形であっても、大切なことは人が自分の愛する相手を尊重して共に生きていける社会を作ることだ。
そのために宗教的固定概念を捨て、現状に即した法を整備すべきだ。教会グループはこれを絶対つぶしにかかる。しかし、セクシャルマイノリテイーにとっては、教会で結婚を認められる一般夫婦の存在こそが、差別を助長してきたことに、目を向けるべきだ。 憲法に異を提える大統領の LGBTに関する理念を全面支持する。