はてな。 南アフリカはかつて、人口の10%に満たない白人によってアパルトヘイト(人種隔離政策)をもった警察国家だった。黒人解放闘争を戦ったネルソンマンデラは、実に27年間獄中に閉じ込められていた。最大多数の黒人は、白人農業主に奴隷のように働かされていた。20世紀にこのような人種差別的奴隷制度があってはならないという国際社会の非難が高まり、ネルソンマンデラが釈放されたのは1990年のことだ。選挙が行われ彼が大統領になり、白人農業主は土地を長年働いて奴隷状態だった人々に譲り渡さなければならなかった。
トランプは、こうした南アフリカの現代史を認めたくないらしい。彼が大統領になって、南アフリカのシリレ ラマポーザ大統領が表敬訪問したとき、トランプは「なかなか英語がお上手だ。」と彼流お世辞を言った。しかしこれは前代未聞の侮辱発言だ。南アフリカは子供の教科書から英語で学んでいる。トランプは日本の女性首相が通訳を横にして日本語でしゃべったら、「なかなか日本語がお上手で。」とほめてくれたようなものだ。彼女なら飛び上がって嬉しがるかもしれぬが、両者とも、とても恥ずかしい。
トランプは、絶対にハマスが承認できないような「ガザピースプラン」を、EUの合意をとって強引に進行させようとしている。ハマスがこの70年、戦ってきたのはパレスチナ民族によるパレスチナの土地奪還、イスラエル軍事国家からの解放であった。パレスチナはパレスチナ人のものだ。にも関わらず米英を中心とする国際組織がハマスの武器放棄を強制しようとしている。
またロシアでは、28か条の「トランプピースデール」を米国のマイケル ルビオがウクライナに取り付いてゼレンスキーに認めさせようとしている。ウクライナは、1)NATOメンバーにならない、2)停戦のための外国軍進駐にNATO軍は加入させない、3)部分的にロシアに占領地を譲渡する、といった条件だ。ゼレンスキーは、武器産業と癒着して私腹を肥やしすぎた。それをいま暴露され、追い詰められていて、米国の条件をのまざるを得なくなっている。
イスラエルにさんざん武器を送り続け、ウクライナに武器支援をしてきて、いまになって「トランプピースプラン」を両国に突き付けている。なんのことはないトランプは米国の武器関連企業、死の商人を喜ばせ、自分も儲けただけだ。
そして今、またベネズエラに本格的な戦闘を仕掛けている。
