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2019年12月4日水曜日

2019年に観た映画 ベストテン

2019年に観た映画 ベスト10
第1位:フリーソロ
第2位:グリーンブック
第3位:ボヘミアンラプソデイ
第4位:たちあがる女
第5位:永遠の門ゴッホの見た未来
第6位:NEVER LOOK AWAY
第7位:ジョーカー
第8位:フォードVSフェラーリ
第9位:ワンス アポン イン ハリウッド
第10位:ホワイト クロウ

第1位:「フリー ソロ」
世界的な登山家で写真家のジミー チェンの作品。https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/08/blog-post_22.html
登山家アレックス オニルドが、ザイルもカラビナもハーケンもいっさい使わずに、たった一人でカルフォルニア ヨセミテの1000メートルに近い絶壁を登頂したドキュメンタリーフイルム。このエル カピタンと呼ばれる岩壁を、ジミー チェンらチームが重い機材を持ってザイルで位置を確保しながら登山家と共に岩壁にはりつきながら撮影した貴重なフイルム。1インチに満たない岩の尖りに足をかけ、指3本でつかんだ岩のくぼみに全体重をかけて登っていく。山の素晴らしさを見せてくれる最高のフイルムだ。



第2位:「グリーンブック」
https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/01/blog-post_28.html
アフリカンアメリカンを受け入れるモーテルやレストランの案内書であるグリーンブックは、1936年から1967年までの間で、盛んに利用されていた。このガイドブックなしにアフリカンアメリカンが安全に他州へ移動したり旅行することはできなかったからだ。イタリア移民を演じたビゴ モーテンセンと、黒い肌をもった天才的ピアニストを演じたマーシャラ アリが素晴らしい演技を見せてくれた。アリがその長い指でショパンを弾いたときは、演技と思えない指運びに感動した。


第3位:「ボヘミアンラプソデイ」
2019年第91回アカデミー賞で、主演男優賞、編集賞など4つの賞を受賞した。映画はフレデイ マーキュリーが生きていた時代には、まだ生まれていなかった若い人々を魅了させクイーンが再び脚光を浴びるリバイバル社会現象を引き起こした。1986年8月に英国ネブワース公演で、30万人の観客の前でフレデイが絶唱したのが最後のコンサートになったが、この何十万人もの熱狂する観客が、フレデイの目に映るシーンがこの映画の最も興奮するところだ。彼は観客を熱狂の渦に巻き込むことにおいて天才だった。今だったらエイズでも死なないで済んだ。本当に彼の死が惜しい。



第4位:アイスランド映画「たちあがる女」(WOMAN AT WAR)https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/04/blog-post_9.html
ハイランド地域に住む50歳の独身音楽教師が、近所の多国籍企業のリオ テントが所有するアルミニウム工場の垂れ流す廃液が環境を破壊することに腹を立て、たった一人で工場の送電線を切り、操業を妨害をする。それを批判しながらも手を貸す村の人々や、警察とのやり取りが、ユーモラスで、深刻な問題を扱っているのに、あたたかい。群れることなくどんなに孤立しても戦うおとなの女の強さ、それをとりまくおとなの成熟した社会に心動かされる。


第5位:「永延の門 ゴッホの見た未来」
https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/12/blog-post.html
ゴッホの目ではどんなふうに世界画見えていたのかという視点で、ジュリアン シュナベール監督によって作られたフイルム。ハンドカメラのズームアップ接写と、風景など遠くを映す手法とを交互に使ってゴッホに少しでも近付こうとしている。自然の中でも、人々の中でもゴッホはいつも孤独だった。絵筆と葡萄酒だけが友だった。

第6位:「NEVER LOOK AWAY」
https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/07/neverlookaway.html
ドイツの現代画家、ゲルハルト リヒターのバイオグラフィー。ナチ政権下のドレスデンで多感な少年時代を過ごし、画家として困難な時期を越えて西ドイツに逃れてから、シュールリアリズム、フォトリアリズム、フラットなどの概念で現代美術をけん引してきた。一人の若い画家の成長物語になっていて、絵を描く人にインスパイヤする力を持っている。作品も役者達も美しくて、とても良いドイツ映画。日本でも人気のある現代作家なのに、どうして日本で公開しないのかわからない。

第7位:「ジョーカー」https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/10/blog-post_14.html
監督トッド フイリップ監督によって、DCコミックス「バットマン」の悪のカリスマジョーカーが誕生するまでの姿を描いた作品。ホアキン フェニックスは、ジョーカーを演じるために体重を20キロ落としたそうだが、彼のおかしくないのに笑う表情の苦しそうな顔も、リズムに乗っていない動きで踊り狂う姿も真に怖ろしい。

第8位:「フォードVSフェラーリ」https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/12/vs.html
マット デーモンもクリスチャン ベール、二人の持ち味が適役で、とても良くできた映画だった。最後のどでんがえしが、泣ける。
第9位:https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/09/blog-post_9.html
「ワンス アポン アタイム インハリウッド」
子供の時から映画を愛しハリウッドで育ったクエン タランテイーノ監督は、ハリウッドの歴史を書き換えたかったのだろう。余りにも凄惨なシャロンテート事件は、LSDとベトナム戦争で荒廃しきった1960年70年代のアメリカの姿を映し出した。歴史を変えることはできないがタランテイーノは自分のフイルムの中で、ハリウッドを愛する者として1969年を書き直したのだ。

第10位:「ホワイト クロウ」
シェイクスピア劇場出身の役者であるレイ ファインズが監督したロシア人バレエダンサー、ルドルフ ヌレエフの半生を描いた作品。ヌレエフがタタール出身のロシア人だったことを初めて知った。ムスリムの少数民族出身だったことが、どんなにレニングラードバレエでプリンシパルに抜擢されても、いつも部外者扱いされ、ついには亡命することにつながった。ヌレエフを演じたオレグ イヴェンコが素晴らしいダンスを見せてくれる。セルゲイ ボルーニンも出てくる。跳躍力のある華麗な踊りが美しくて、いつまでも見ていたくなる。https://dogloverakiko.blogspot.com/2019/08/blog-post.html