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2023年3月30日木曜日

戦後米国がやってきたこと

アメリカ人は一番すぐに友達になれる人々だが、米国国家は世界一の殺人集団国家だ。
戦後80年近くやりたい放題をやって世界を壊してきた。
WW2が終わった時、米国は世界の80%の金を保有していた。ドル支えによる金本位のブルトンウッズ体制が1971年まで続いたが、その後も最強ドルが世界経済をけん引してきた。一方、世界の警察としてアジア、中南米、アフリカの、どの国に起きたクーデタや内戦にもすべて米国が関与してきた。

1)1965-1973:ベトナム戦争の8年間に300万人の兵をベトナムに送り58000人戦死(平均年齢19歳)、1200憶ドル戦費を使いベトナム人400万人、ラオスカンボジア人を数万人殺した。

2)1999:コソボで、セルビア人によってアルバニア人がジェノサイトされているとの偽りの情報により国連の承認なしにセルビアを空爆し破壊の限りを尽くした。
3)ソマリア内戦を引き起こし、いまだにソマリアは宗教、民族の軋轢で戦火から逃れられない。

4)2003:サダムフセインが、破壊兵器をもっているとの偽りの情報をもとにイラク侵攻、英国軍と共に、湾岸戦争を引き起こしサダムを公開処刑した。リーダーを失いイラク政権は未だ不安定。
5)2001:アフガニスタン侵攻。9.11米国同時多発テロ主犯はオサマデインラデインで、それを匿っていると言う理由で戦争を引き起こし,戦闘は2021撤収まで続き、2兆ドルをかけて、2400人の米軍兵戦死、その何十倍ものアフガニスタン人市民を死亡させた。

6)2011:リビア内戦を、カダフィ大統領の独裁から民主主義を守ると言う理由で侵攻、かつて民族独立の英雄だったカダフィを処刑したが、リーダーを失ったリビアは現在アルカイダ、ISISとその分派により終わりのない内戦に苦しんでいる。

7)2011:シリアでアサド独裁政権から、民主的政権を作るとしてアサド政権を倒そうと内戦を仕掛けたが、依然として民主的選挙によって選ばれたアサド政権は健在、しかし地方はアルカイダ、ISISのより混迷の内戦状態。
8)2006:イランが核兵器を開発しているとぬれぎぬをかけ、経済封鎖、経済制裁によって人々は苦しんでいる。

9)2020:国連が承認していないにも拘らずトランプがイスラエルによるパレスチナ占領を容認、エルサレムに米国大使館を置いた。これが今のパレスチナへの暴力と占領地拡大の根拠になっている。家をブルドーザーでつぶされ、石投げる少年に向かって自動マシンガンで応じるイスラエル兵、誰がか違っていて、誰が正しいのか。

世界の警察どころか、世界の破壊者米国は、ウクライナに最大規模、数千憶ドルの武器援助をして、世界最大の軍需産業を育成し、莫大な利益を収めている。一方2つの銀行倒産に見られる金融危機、インフレと物価高による経済不安は他のどの国より深刻だ。いま没落過程にある米国内の経済振興のためには、どんどん武器を作って売りさばく必要があるから、ウクライナに武器援助している。

ベトナムもアフガニスタンも儲からなかった。若者の命を奪い国への不信感を育てたが、今度は違う。血で手を汚さずに武器を送り込むだけで儲かって儲かって笑いが止まらない。
現在もまだウクライナ、ロシア戦で西側のメデイアが報道することだけを信じる人々。どこまで米国のプロパガンダに汚されれば気が済むのか。

3月後半中国、ロシア首脳会談がモスクワで行われた。西側メデイアは悪の中枢、国際犯罪者2人が武器供与と核兵器の話をしたに違いないと、決めつけたが、習近平は、まず国家の主権は尊重すべきであるが、NATOに代表される軍事ブロックをつくるべきではない、とロシア側にもウクライナ側にもくぎを刺した。
そのうえ、国連を中心とした、国連憲章の精神にそった新たな世界体制を構築すべきだ、と述べている。今後、ウクライナはいずれ停戦をうけいれざるを得なくなる。何時までも戦争をしていられない。この先を見通すため停戦に持っていける、唯一の国、中国を見守っていきたい。

「悲しくてやりきれない」作詞:サトウハチロー作曲:加藤和彦を歌ってみた。
I am singing [ Can't help crying ] written by Kato Kazuhiko.
Interpretation is:

Even though the blue sky is shining. Yesterday today tomorrow. Can't stop tears. How deeply in sorrow. Who listen my grief. 
Even white cloud spread over the sky. Yesterday today tomorrow.  My dream broken. and gave up hope. Can't stop crying.   How sadden my bitter experience.  

Even though green forest surrounding. Yesterday today tomorrow.  The wind blow and my voice has gone.  Can't stop weeping. How can I softer my great sorrow.



2023年3月26日日曜日

原子力潜水艦に反対

3月14日のオーストラリア、米国、英国3国の共同声明によるとオーストラリア政府は、中国の威勢からインド太平洋を守るために10数年で33兆円かけて、原子力潜水艦を作ることになったという。FREEDOM(自由)とPEACE(平和)とSECURITY(安全)の為だそうだ。オーストラリア開国以来、初めての最大規模の出費、お買い物になる予定。

ほとんどのオージーにとっては防衛にも、潜水艦にも関心がないようにみえる。しかし、シドニー湾の底では、WWⅡで沈められた日本の潜水艦が眠っている。1942年ハーバーブリッジの下、オペラハウスの間近まで日本の特殊潜水艦が接近、魚雷攻撃で21人犠牲者が出ていて、沈められた潜水艦にはどれだけの日本兵が乗っているのかは不明だ。命令で遠くまで来させられ人知れず何十年も海底で眠る若者を思うと痛ましい。

オーストラリアも日本同様、米国のごり押し勝てず、フランス製の潜水艦を買うはずだったのが、米国と英国に原子力潜水艦を押し付けられる形になった。核不拡散条約で核兵器の保有が認められている安全理常任理事国5か国と異なり、オーストラリアは核兵器の保有を禁じられているから、核兵器を持たないのに原潜を持つ世界で初めての国となる。
おまけに原潜から飛ばすロングレンジミサイルを、220も追加で買うことになったと言う。どこかのシャモジ内閣にそっくりだ。

オーストラリアの国防予算は年間486憶ドル、GDPの2.1%だが、これに原潜が加わると2.5%となる。 たった人口2600万人の国にそんな物騒ぎな武器が必要だろうか。
改めて確認することは、軍拡は平和をもたらさないということだ。死の商人を太らせるだけの人を殺すための武器を持ってはならない。軍縮のみがこれからの人の生きるべき道だ。核を廃絶し、地球の死を意味する核兵器を廃絶することだけが、今後、人類が生き残るための条件だ。
宮沢和史作詞作曲の「島唄」を歌ってみた。意訳は次の通り

I am singing [ SHIMAUTA ] written by Kazufumi Miyazawa.
interpretation is :
[ Island of Okinawa ]
Scarlet flower has bloomed. The wind blows and the storm strips our Island. Storms after storms repeatedly continuously. I met you in a deep green forest. You had gone, and you never back in the deep green forest. Listen my cry blowing wind, flying birds. My tears dropping over the ocean.
Scarlet flower has gone. Only waves swinging. Wind blowing, storm sweeping in our Island. I met you in a deep green forest. You left me, never back in the deep green forest. Listen my cry, floating in the wave, flying birds, blowing with the sea. Ocean, the Universe, God and our lives. Give us peace, give us calm comfort.
Scarlet flower, Listen my cry, listen my tears.



2023年3月21日火曜日

スピーキングテストは無用有害

都立高校の入試にスピーキングテストが今年から加えられたことで、入試そのものに反対なのに、スピーキングとは!とずっと反感を覚えてきた。
40年ちかく日本を離れ英語圏の社会で働き、暮らしてきたが、英語の能力とは、文法、構文の確かさと、語彙の豊富さで決まると思う。読解力と文章の表現力だ。

東京都教育委員会は、民間会社ベネッセコーポレーションとどれ程癒着があるのか知らないが、スピーキングテストの合否判定は、ベネッセコーポレーションが雇った1日バイトの試験官が決定する。それは公平だろうか。普段英語をしゃべらない国で、普段英語をしゃべらない試験官を、普段英語をしゃべらない会社の人がどうやって選んだのか?合否の基準は?スピーキングのお手本は?スピーキングのお手本など、本来ないだろう。

アメリカ英語のスピーカーはアイリッシュの英語を聞き取れないし、スコットランド英語のスピーカーはアメリカ英語を聞き取るのに苦労する。ニューカッスルの英語ジョーデイは、ケンローチ監督の英国映画でも英語の字幕を必要とするほどわからない。コクニー英語はTを発音しないし、オージー英語も慣れないと聞き取れない。インド人の英語はもっと難しい。しかし読み書きはみんな共通なのだ。読み書きがいかに大事か。

今回の試験では,不受験者には仮の結果を与えて採点したため、採点してみると綜合点で受験者の点数を不受験者の点数が’上回る逆転現象が起きたという。こんなことのために自分が受験に失敗したのだ、と思う生徒が居たら悲しい。英語が嫌いな子が増えるのではないか。
また補聴器を必要とする生徒は、試験でイヤホンを通して質問の答えるのに補聴器を外さなければ回答できないために、技術的に試験が困難だったという。視聴力障害、自閉症スペクトラム、多動障害などの生徒への対策は全くなかった。見切り発車もいいところだ。

スピーキングで何が大事かというと、言うべき内容が大事なのであってスピーキングそのものは大事でも何でもない。美しい発音、なめらかな弁舌、音感の良い話し方、効果的な息継ぎ、印象深いイントネーション、みんなただの技術にすぎない。技術はいつでも、必要になれば身につけられる。テクニックではなく、言うべきこと、考えている事、思ったことの内容を、しっかり日本語で表現できるようになることが大切だ。
英語嫌いな子供を作らないため、スピーキングテストは今年限りにして、もう止めてもらいたい。
I am singing [ Sound of silence ] by Simon & Garfunkel.



2023年3月14日火曜日

移民と難民の受け入れを!

医療現場で働くオーストラリアのナースの40%は外国から来たスキルワーカーだ。
もともとこの国は国民の4人に1人以上は外国生まれの移民によって形作られた国だから、驚くにも当たらない。
オーストラリア生まれではない40%のナースの内訳は、外国から来て市民権を取った移民も、私のように日本国籍は変えず永住権をもつ移民も、労働契約で働きに来た外国籍の人も、英国やカナダなどからワーキングホリデイビザで来て働く人も含まれる。

オーストラリアは建国以来、積極的に移民を受け入れてきた。第1次世界大戦で母国英国に忠誠を誓うため沢山の志願兵を失ったオーストラリアは、1943年には人口たったの730万人、外国からの侵略を阻止し独立を守るためには、急遽最低人口を3千万人増やさなければならなかった。で、そのまま現在に至っている。

ところで私の職場は外国人ばかりだ。彼らの元の国籍と来豪した時期を考え合わせると、さながら現代史を復習することになる。
まず30年ちかく私の働くエイジケアで働くラデイアは、私と同じ年、73歳の旧ユーゴスラビア出身だが、9歳のときにチトー率いる独立軍に迫害されて生まれ育った土地を追われボートでマルタに逃れ、イタリアの難民キャンプを転々とした末、1958年に難民として来豪した。オーストラリアは1950-1970までに旧ユーゴスラビア、ポーランド、ハンガリーから30万人の難民を受け入れている。同時期英国、アイルランド、ニュージーランドからは88万人を受け入れ、その多くは技術を有し優遇されたが、南ヨーロッパ出身者の多くは低賃金の産業労働者となった。セルビア人だったラデイアが、故国でもイタリアでも道端に身寄りのない子供たちが空腹で動けなくなって、そのまま亡くなって沢山転がってた、と話してくれる昔の風景は、ホラーそのものだ。聴くに辛い話だが、現代史に貴重な語りは、是非続けてもらいたい。

16年あまり一緒に働いているマリアは、シオラレオーネ出身。1970年5歳で両親に連れられ難民として到着した。このころはオーストラリアは日本同様、高度成長期にあり移民大歓迎だったので、マリアがシドニーに着いて、割り振られた一戸建ての庭付きの家には、家具や電化製品までそろっていたと言う。箪笥には両親と彼女にために服が並び、冷蔵庫には食料が入っていて、地域の人々から歓迎会まで行われた。アフリカでダイヤモンド鉱山を所有していた両親は長く続いた内戦と政争で命を狙われて、デカプリオの映画「ブラッドダイヤモンド」よりも怖い経験をしたという。
また、アフリカのガーナからきたグレイスは、2000年シドニーオリンピックのとき、ガーナを代表するマラソン走者だった。レズビアンでもあって帰国すれば差別に苦しまなければならない、ということで、入管から人権保護のため永住権を与えられた。優しい人で職場になくてはならない人だ。
オーストラリアのナース事情を語り、職場の人々をことを語り始めると、全員がユニークで現代の歴史の動きに関わってくる。

その国の価値を決めるのは、経済力や、国民性や、識字率だけではない。人口減少と国民の老齢化を前にしていまだ、難民受け入れを拒否している日本に今必要なのは、人々の多様性に順応し、受け容れることではないか。誰も日本に生まれようとして、自分で選んで生まれてきたのではない。国籍に関わりなく人として生きるために生まれてきたのだ。日本にいる外国人に人権を!!!

「イムジン河」(臨津江)朴世永作詞、高宗漢作曲を歌ってみた。