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2007年9月22日土曜日

ドルフィンを食べないで!

在外日本人にとって 一番困ったことは 日本が世界中の反対を押し切って 調査捕鯨という名の商業捕鯨を続け、平気で鯨を食べていることだ。GNP世界2位 世界中の美食を集め、飽食の限りを尽くしている国民が どうして他に優れた蛋白源が溢れているのに 鯨を食べ続けているのか? 教養も品格もない、醜悪だ。海外に住む私達が、日本人とわかったとたんに侮蔑の目で、「おまえら、いい加減 鯨を食うなよ!」と、罵声を浴びて、身の縮む思いの身になってもらいたい。

私は日本人が食べているのは 鯨だけだと思っていた。まさか、、、ドルフィンを食べたりしてないよね!と。 

2007年9月4日の 「THE JAPAN TIMES」によると、和歌山県太地町では近海に生息する2万頭のイルカに対して、年間約2300頭のイルカを捕獲、肉の一部は海外に輸出、主に100グラム170円程度でスーパーマーケットで販売され食べられている。太地町は人口3500人、捕鯨は400年前からの伝統で地元の人にとっては 鯨もイルカも食べなれた伝統料理だ。水産庁から捕獲業者に与えられている捕獲量は スジバンドウイルカ:990頭、アラリイルカ:470頭、ハナゴンドウ:550頭、マゴンドウ:300頭、オキゴンドウ:40頭、カマイルカ:170頭など。去年1年で、地元の幼稚園、小中学校の給食として150キロが消費された。ここで、捕鯨に関わっている漁師は現在26人。
しかし、町長は3億3千万円かけて新しい鯨屠場を建設予定。そのうち、1億6千万円が補助金として税金から出る計画だそうだ。これが出来ると、イルカ鯨肉の保存ができ、全国の学校給食に提供できるようになり町の経済向上に貢献できる、としている。しかし、町の人々は鯨がなくても、生活でき、多数の人が屠殺場建設に賛成しているわけではない。

日本で、2300頭ものイルカが 浜辺で撲殺され、食卓に載っていたなんて!!!全然知らなかった。 IWC (国際捕鯨委員会)ではマッコウクジラなど大型鯨類を管轄しており、小型鯨類は管轄外、その中でもイルカ類は、国内管理の問題として イルカ殺生についてIWCが 立ち入ることが出来ない。 また、IWCでは、日本の調査捕鯨について、批判はできても、規制する力をもっていない。

温血動物である鯨やイルカが 体内に蓄えている分厚い脂肪層に重金属、有機化学物質が蓄積していることは、1990年あたりから、指摘されてきた。シャチから最高脂肪1グラムに対して400MGの水銀が検出され、犬などの陸上動物の4000倍の汚染濃度が報告されている。

今回、太地町の幼稚園、小中学校の学校給食に、地元のコビレゴンドウイルカの肉がでて、同じ肉を調査してみたら厚生労働省の規制の16倍の水銀が検出されて、問題になった。 これは、食の嗜好の問題ではない。学校給食は、教育の一環として給食は、きちんとも残さずに食べることが、ほぼ強制される場で 水銀入りの肉を子供達に食べさせたということは 立派な社会的犯罪と言える。そんななかで、町長の音頭のもとに、新しいイルカ鯨屠殺場ができ、全国の学校給食にこういった肉が供給されて良いのだろうか?

水銀汚染された肉だから 給食にふさわしくないのではない。イルカの肉だから、子供達の給食にふさわしくないのだ。

イルカや鯨は 近年になって彼らの高い知能や、コミュニケーションの様相が 徐々にわかってきたが、まだ、解明されていないことの方が多い。シャチにいたっては 社会構造、運動範囲、子育てなど、全く未知と言って良い。そういった、私達と同じ、あたたかい血が流れている 海に住む大型動物を、乱獲したり 調査 学術目的といって、捕獲して、まして食肉として市場に出してはならない。

鯨もイルカも 野生状態で、自然の中で、研究されるべきだ。

やめろ!鯨を殺すな。やめろ、イルカを殺すな。