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2022年5月15日日曜日

メデイアに翻弄されるのはやめよう

この戦争はプーチンの戦争だ。ロシア政府と国民の意志に反して彼が一人で始めた。この独裁者を戦争犯罪人として世界で一丸となって裁け、とプーチン悪者論が跋扈している。だけど、私たちはいつかどこかで同じことをしていなかったか。

1999年アルバニアの少年たちが後ろ手に縄で縛られて穴に連行されるニュースを見せられて、米軍とNATOがセルビアを空爆するのを眺めていた私たち。アルバニアの住民が何万人もジェノサイトの被害にあっているという米国発のニュースは偽りだった。
2019年ペルシャ湾で、オイルにまみれて死を待つ水鳥の写真を連日見せられて、イラクの独裁者サダムフセインが大量兵器を持っていると、米軍の進駐を許し、サダムが絞首刑につるされる予定の現場まで報道して見せた。事実は米軍が原油精製施設をミサイルで破壊した結果水鳥が死んだのだったし、大量兵器もなくサダムに非はなかった。オイル収奪のために米国の猿芝居だったにしては犠牲が大きすぎた。

シリアのアサド大統領政権は毒ガスで反政府の民衆を虐殺しているとして、呼吸困難で苦しむ子供たちの写真を連日ニュースで見せて、アサド倒せと連呼した人々。米軍が勝てずに手を引きシリアは再びアサド政権下で平和を取り戻した。あの時シリアの民主化のために戦う民衆を救護するといって世界の英雄扱いされたホワイトヘルメットとは何だったのか。

ロシア軍はいったんこの3月にキエフにもブッチャにも進駐したが、3月30日に撤退し移動した。ロシア軍がブッチャに居た間、市は封鎖されておらず人々の生活も普通通りでネットも使えたという。3月31日ブッチャ市長アナトーリフェドルクが、「市からロシア軍が居なくなった、市民に死亡者などは出ていない」と報告していた。4月になって報道陣がやってきたときに、無かったはずの29体の遺体が道路に転がっているのが「発見」された。ロシア兵が居た時に便宜を図った人々がアゾフ連隊に殺されたのではないか、という報道もある。「ブッチャの大虐殺」の真相はいかに。
マリアポールで、地下に避難していた住民がやっと助け出されて避難先に向かうバスの前で「本当に毎日爆弾が落ちて来て怖かった。早くロシアに避難したい。」と言っていたが、西側テレビ局は最後のロシアに避難したい、という言葉をカットして報道した、とロシアの外務官僚が言う。

メデイアは旬の話題に飛びつくが、時期が過ぎると、そのときに報道したことは事実に反していたとわかっても、わざわざ訂正して報道したりしない。人々の関心がそれたら間違ったことを報じたからと言って謝罪などしない。
だから、もうやめにしないか。戦争報道をうのみにしてだまされることを。ウクライナに武器を送ることに良心をとがめないような人が平和だ、平和だの声高に叫ぶのを。もうやめにしないか。

I am singing [ THE BOXER] written by Paul Simon, recorded by Simon and Garfunkel.