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2011年7月26日火曜日

祝 カデロ エバンス 優勝



世界最大の自転車レース ツールドフランス 21日間のレースで オーストラリアのカデロ エバンスが総合優勝して イエロージャージーを獲得した。

とても嬉しい。
エバンスは、34歳、アボリジニーの土地、北部オーストラリアの小さな街で生まれ、山岳自転車レースに魅せられて、16歳のときから自転車に乗っていた。2006年から ツールドフランスに出場していたが、ドラッグスキャンダルの起きた年には オーストラリア隊が全員棄権することになって出場できず、2008年と、2010年には、優勝が予想されていたのも関わらず、落車して、腕や肩を骨折して それでも第2位で完走した。落車の原因も、報道陣の車に引っ掛けられた、という不運な事故だった。2006年には第4位、2007年と2008年は第2位。いつも運に恵まれなくて、一位になれなかった。
しかし、とうとう やってくれた。

ツールドフランスは、オリンピック サッカーワールドカップと並んで 世界3大スポーツイベントとされている。1903年に始まって 100年余りの歴史を誇る 自転車レース。
21日間、それぞれのステージのうち、平坦なステージは少なく、アップダウンのステージ、なかでは難関の山岳ステージが最も多い。ピレネーー山脈とアルプスの山々を走る。今年は 3471キロの距離を21日間かけて 走り、最後は凱旋門を潜り抜け、シャンゼリゼを通りぬけてゴールを決めた。

エバンスは とても優しい声で話しをする。
2009年、2010年の優勝者、スペインのアルベルト コンタドールや、今回の第二位になった ルクセンブルグのアンデイ シュレックのような スポーツマンの攻撃的で強い男のイメージが全然ない。静かでとても優しくて、優勝しても 自分を支えてくれたチームへの感謝を述べるばかりだ。

この人に好感をもった契機は、2008年の北京オリンピック。オリンピック前に 問題を起こしそうな少数民族は皆殺しにしてしまえ、、とばかり当局は チベットを攻撃、チベットの僧侶たちが、どれだけ治安部隊に殺害されたか わからない。ラサで、僧侶達 数百人が政府機関や国営新華社通信や商店、銀行を襲って暴動が起きた、という筋書きだった。外国メデイアが 立ち入り禁止になったので、どれだけのチベット人が犠牲になったか わからない。しかし、想像はできる。胸がつぶれるような気持ちでいたときに、このカデロ エバンスは、チベットの旗を印刷したシャツを着て ツールド フランスに出場した。
21日間、チベットの旗のあるシャツで チベットの旗の模様の靴下で走り、第2位を勝ち取ってくれた。

どんな時代であっても、自分がどんな立場であっても、自分なりに考えて、自分なりにできることをする、、ということの確かさを知らされた。
祝 カデロ エバンス ツールドフランス 優勝!!!