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2008年2月21日木曜日

再び、ドルフィンを食べないで


昨年9月22日の 「ドルフィンを食べないで」の続き。

この2月16日 和歌山県太地で バンドウイルカが 追い込み猟で95頭 殺された。彼らは 岸に追い込まれ、突きん棒で一頭一頭 叩き殺された。岸辺は血で染まり、イルカの叫び声は むなしく空に消えていったことだろう。 

人間同様、高度な集団社会を持っているイルカは 人間でいう3歳以上の知能をもった高等動物だ。人懐こくて、海の中で人と戯れるだけでなく、その神秘的な能力から、妊婦をみわけられる、とされ、軽飛行機から海に墜落した妊婦を その背に乗せて、救命したという報告もある。水の中で、高度なコミュニケーションを交わし、それぞれのコミュニテイーを形成、維持している。彼らの棲み分けや、生活形態で、まだわかっていないことが沢山ある。野生動物の中で人畜無害、最も愛すべき存在ではないだろうか。

その愛すべき大型野生動物100頭ちかくを 彼らの生活の場である海から追い込んで 撲殺してまでして、どうして その肉を食べなければならないのか? 他に食べ物の選択がいくらでもあるのに、どうして、イルカの肉でなければならないのか?

昨年7月の和歌山県太地町では イルカの肉に、厚生労働省の規制基準値を16倍以上も上回る水銀が 検出されたも関わらず、すでに、同様の肉が学校給食で出されていた、として、社会問題になった。 今、100頭近く殺しておいて、残留水銀量が 同じように食肉基準値を上回っていたら その肉はどう処分するのか。殺した責任は 誰がとるのか。

100頭というと、ひとつのコミュニテイーが、丸ごと全員 虐殺されたのだ。 考えても見てもらいたい。ひとつの国民が、世界の注目の中で、平和の使者といわれる大型野生動物、キリンやシマウマを100頭追い込んで、殴り殺して食べたら、世界はなんと言うか?日本人は、同じことをしているのだ。どんなに、それが、世界中から孤立した行為であることか。日本の新聞はもっと、この事実を報道すべきだ。

日本ではイルカを小型鯨類として、くじら肉として流通させている。しかし、イルカはクジラと、同じ種ではないので、IWC(国際捕鯨委員会)では、イルカ猟を、規制することができない。法規制をかいくぐり、流通させている。日本では、水産庁の指導のもと、年2,300頭のイルカが 殺されて、食べられている。

野生動物はいったん絶滅したら、復活させることができない。野生動物をこれ以上 殺すべきではない。まして、私達の子供達と同じ知能を持つ高等動物を 食肉にするべきではない。太地町はイルカの追い込み猟を、今すぐ止めるべきだ。人々は イルカを食べることを拒否すべきだ。はっきり、NON と言って欲しい。