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2007年7月2日月曜日

パリ オペラ座バレエ団 その2


それで、、、初めてやってきたパリオペラ座バレエ団が公演したのは、「白鳥の湖」の9ステージと「ジュエルズ」の5ステージのみ。「ジュエルズ」を観た。

振り付け ロシアうまれのアメリカ人 ジョージ バレンテイン、衣装は クリスチャン ラクロ。踊り子達を宝石にたとえて、第1部はエメラルド、音楽はガブリエル フォーレ。第2部は ルビーで、音楽は、ラフマニノフ。第3部は ダイヤモンドで、音楽、チャイコフスキー。衣装が目を見張るほど、美しい。エメラルドの深い緑の美しい衣装、ルビーの燃えるような真紅の衣装、そして、ダイヤモンドの純白。舞台の幕が上がるたびに、観客からワーっと歓声があがる。 一人一人の踊り子が 宝石のように輝いている。特に、最後のダイヤモンドでは、16組、32人の踊り子と、プリンシパルのペアで 全員白の衣装に身を包んで踊る、華麗な舞い。

そして、踊り子達の細くて小さいこと。繊細で壊れそうな姿で 絶え間なくハイジャンプ、回転を軽々とこなしていく。高いところから着地するときも、コトリと乾いた音がするだけ。飛び上がるたびに ドスンドスンと音がするオーストラリアン バレエと全然違う。デリケートなガラス細工のような美しさ。

筋の通った物語がないことが悲しかったけど。3部作といわれても、ストーリーがないので、どうしても舞台が散漫になる。それと、シドニーリリックオーケストラの音に奥行きがないこと。ちょっと、がっかり。このオーケストラはパリバレエ団のために、急遽編成された楽団で,指揮者だけを パリから連れてきている。PAUL CONNELLY というパリオペラバレエ団の指揮をやっている人。バレエの指揮は 舞台の動きのあわせて棒を振らなければならないので とても大変な仕事。ひと呼吸遅れたり 早まっただけでタイミングが狂って 踊り子が足を挫いたり、骨折事故だって起こりうる。優秀な指揮者を連れてきているけれども、オーケストラの音の奥行きを創ることができなかった、ということだろう。

パリオペラ座バレエ団、もう、オーストラリアに来ることはないだろう。 ネットでチェックして、日本に帰ったときに、ゆっくり、観たいと思う。