2007年2月13日火曜日

映画 「ドリームガール」


ビヨンセの 美しい顔を見て歌うのを聴きたくて、映画「ドリーム ガールズ」を見にいってきた。各地のホイッツで上映中。

ビヨンセは賞を取らなかったが、3人コーラスのうちの一人、ジェニファー ハドソンがゴールデングローブで助演女優賞を獲った。彼女、太り気味で、顔もちょっとだが、ソウルを歌わせると、すごい迫力で、のびやかな声がすばらしい。テレビ番組、アメリカンアイドルで、見出された人らしい。

こういうパワフルで、楽譜にすると転調がたくさんあって、フラットが4つくらい ついてる曲が、急にシャープ6つに変わったりして、歌うのが難しい曲を アフリカンアメリカンがいとも簡単に歌いこなしてしまうのが、もう、どうしてなのか、全然わからない。音楽大学で、4年とか6年とか、勉強しても、アフリカン スピリッツや、ソウルは歌えまい。アフリカンアメリカンは 生まれついて絶対音や、リズムの基本を身につけて生まれて来るのだろうか?

この映画は1960年から70年にかけて、活躍した3人の女性ボーカルグループのお話。 ダイアナ ロスが、シュープリームスというボーカルグループで歌っていたときの実話がベイスになっている。ダイアナ ロスは今は ドラッグでみじめだが、舞台に立っていたころは 美しくて、歌って踊れる、ピカいちのスターだった。

映画で、3人のドリームガールズは、はじめは、マネージャー(ジエイミーフォックス)に 認められて、スーパースター(エデイーマーフィー)のバックコーラスとして歌いだす。スターのうしろで、ババババーとか、ドウドウドウとかいうだけでなく、自分達の歌でステージを やりとげる自信たっぷりのボーカル(ジェニファーハドソン)は、いつかバックコーラスから抜け出て、自分が舞台の中心になり夢をみている。

3人のコーラスを従えて、R&Bを舞台狭しと踊りながら 歌うスーパースター役のエデイーマフィーがすごい。こんなことまでできるんだ とびっくり。彼は、1分間に一度は 聴衆を笑わせる、トークで、名をあげ、俳優としては刑事ものや、コメデイーで人を笑わせて、家族映画 ドリトル先生シリーズで子供からも人気をとりつけ、マルチタレントとして20年も活躍している。年をとったとはいえ、パワフルなステージは立派。まあ今になって、ローリングストーンズ、や、キッスや、ピンクフロイドが返り咲いて、歌っているのだから、エデイーマフィーが歌っても不思議ないのかもしれないけど。

ビヨンセは本当に美しい。顔もスタイルも歌も文句のつけようがない。プロデューサーの親の七光りでスターとして育った どうしようもない わがままおじょうさんという世間での評判だが本当に美しい。彼女が歌っているときの姿は光り輝いている。

こういうショービジネスを営々と継続してきたアメリカは つくずく娯楽のためになら とんでもない金額のお金をかけて、世界中の人々を喜ばせてきた どでかい国、とんでもない国だと実感する。こうした娯楽は、アメリカの金儲けのためなら なんでもする、マテリアリズム、物質主義、金権主義の金字塔のようなものだ。使っては、捨てられる。 ひと時の夢なのだ。 イラクで戦死したアメリカ人の兵が3100人を超えた今、アメリカはどこへ、行こうとしているのか。イランへの、攻撃を準備しているのか。喜びも、楽しみも大きいが、悲しみも、罪も深い国だ。